03/18/2005

テイルコンチェルト

ジャンル:アクションゲーム(PS)
メーカー:バンダイ(開発 サイバーコネクト2)
 
 
メーカー公式ページ:http://www.cyberconnect2.jp/tailconcerto/
(画像つきでゲームが紹介されています。)
 
 
 
●この作品の特徴●
「アニメ名探偵ホームズのような犬ヒト、猫ヒト達の世界」「二足歩行ロボットに乗って猫ヒトの子猫達を捕まえたり、ボスと戦ったり。」「合間合間に入るアニメムービーやリアルタイムポリゴンデモが見ていてほほえましい。」「異様に豪華な声優達」「PS時代のゲームなのでポリゴンは荒いけど、絵作りが上手いので、今でも人形劇を見てる感じで楽しめます。」

 
 
今回紹介するのは、プレイステーション(PS)用3Dアクションゲーム「テイルコンチェルト」。
 
登場するキャラクター達は「アニメ名探偵ホームズ」のような擬人化された犬や猫たち。
(このゲームでは「犬ヒト」「猫ヒト」と呼ばれています。)

主役の犬ヒトの警察官ワッフルは『ポリスロボ』と呼ばれる二足歩行ロボ(頭がついてなくて、頭部に腰掛ける形。古いけどアニメ『未来少年コナン』でダイス船長が乗っていた緑色の二足歩行ロボに似ている感じ)に搭乗し、黒猫団を追いかけます。
 
ゲームは基本的には「町の人々から話などを聞く」「ポリスロボに乗って黒猫団の猫ヒトの子猫達を捕まえる。」「ポリスロボに乗ってボスと戦う」の3つのパーツからなっています。

ステージは、町、鉱山、豪華飛行船内部、浮遊大陸、氷の大陸、その他などからなっており、色々なステージで「ニャハハ」という笑い声を上げながら逃げまわる子猫達を追いかけまわすのは、なかなか楽しいものがあります。
ボス戦も適度な難易度で楽しませてくれます。
(ネコをベースにしたデザインのボスマシンは中々見所ありです。一部のボス戦では戦ってる最中に面白い事が起こって笑わせてくれます。「ワッフルの馬鹿ヤロー」とか。)

ちなみに、ポリスロボは×ボタンでジャンプ、□ボタンでバブル弾を発射(弾を子猫に当てて動きを止めたり、子猫が乗ってる機械やボスにダメージを与えたりできます。)、○ボタンでポリスロボの腕を少しのばして物を掴んで投げたり子猫を逮捕する事ができるようになってます。

合間合間にアニメムービーや、リアルタイムポリゴンデモなどが挿入され、物語に引き込んでくれます。
アニメムービーやリアルタイムポリゴンデモでは音声が入りますが、異様に豪華な声優達にびっくりします。
陶山章央、宮村優子(エヴァンゲリオンのアスカとか)、樋口智恵子、西原久美子、TARAKO(ちびまるこちゃん)、中尾隆聖(ドラゴンボール フリーザ)、坂本真綾、置鮎龍太郎、秋元羊介、清川元夢(エヴァンゲリオン冬月)といったところ。

 
このゲームはアクションゲームとしては難易度は適度なんですが、PS2で出てるような3Dアクションゲーム(ラチェット&クランクとか)のようにカメラワークをプレイヤーが操作できないという点で、多少見にくいと感じる事があります。
(まぁ、当時のPSではコントローラーに『右スティック』というもの自体なかったし。)

あと、全体的なボリュームが少なめ(普通にクリアすると5時間程度でクリアできてしまうところ。隠し要素の写真集めなどを行っても、6,7時間でクリアできるでしょう。)なのが人によっては残念と感じる事もあると思います。

ただ、自分的には、この短い時間で最初から最後まで楽しめてしまうのが、逆に何度も再プレイする気にさせ、頻繁ではないですが気が向いた時に「またテイルコンチェルトを楽しむか」といった感じで、繰り返しプレイしてたりします。
ゲームをしてるというより、短い物語を楽しんでるといった感じでしょうか。
(いや、アクションゲーム部分も楽しいんですがね。) 

純粋なアクションゲームを期待すると、ボリュームの面で肩透かしを食らうかもしれません。

ただ、ポリスロボに乗りながら猫ヒトの子猫達を追いかけまわすのはなんか癒されるし、ストーリーは凝ったものではないけど、ふと気づいた時にまたプレイしなおしたくなるような魅力があると思います。 
(ネタバレになるので詳しい事は言えませんが、物語導入とラスト部分がうまくリンクしており、プレイし終わった後の余韻が実にいいです。) 
  
 

 

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12/19/2004

トゥームレイダーシリーズ

トゥームレイダーIII

おすすめ平均 
やり応え、はまり度・リプレイ度高いです!
操作面で難あり
シリーズのなかでは最高だと思います

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↑これは3作目のトゥームレイダーIII

 
ジャンル:遺跡探検アクションアドベンチャーゲーム
 (1作目から5作目まではプレイステーション用、6作目はプレイステーション2用。PCとかその他のハードでも一部プレイ可能。)

メーカー:ビクターインタラクティブ(1、2作目)、エニックス(3作目)、カプコン(4、5作目)、エイドス(6作目)

 
 
●この作品の特徴●
「まるで自分が遺跡を探検してるかのような臨場感がすごい」「高いところに登った時や、崖を飛びこえる時はスリルがあって気持ちがいい」「ステージを縦横無尽にかけめぐる様は、まるでアスレチックのよう」「ゲームはけっこう難しい」


 
<今日もまた遺跡探検の旅に出かけようかな>

時々、また無性にトゥームレイダーシリーズをプレイしたくなる時があります。
正直、1作目から5作目まではPS(プレイステーション)時代のゲームなので、グラフィックが今ではさすがに多少見劣りしてきたけど、このゲームならではの「自分が本当に遺跡の中に入って探検してるかのような臨場感」は、やはり今プレイしてもたまらないものがあります。

なんでこんなにも臨場感があるかというと、多分「カメラの視点」と、「操作方法」によるものだと思います。

カメラ視点は基本的には常にキャラクターのララ=クロフトを少し離れた真後ろから見た視点となっています。(ただし壁を背にした時はこの限りではない)
操作方法は、コントローラーの十字キーの上を押せば奥に進み、下を押すと視点はそのままでピョンと後ずさり、右を押すと右の方をグルンと向く(視点は常にキャラを真後ろから見た感じなので、つまり背景が左の方向に回転する)、左を押すと左の方をグルンと向くといった感じになっています。

こういった操作方法とは異なり、3Dゲームではいわゆるマリオ64タイプ(十字キーを押した方向にキャラが移動するタイプ)を採用してるものが多いです。
(マリオ64、マリオサンシャイン、メタルギアソリッドシリーズ、ラチェット&クランクシリーズ、ジャック&ダクスターなどなど)

このマリオタイプの操作方法は、確かにキャラを操作しやすいという利点がありますが、キャラクターの向いてる方向と、そのキャラを操作してるプレイヤーの向いてる方向が異なる場合があり(例えば右や左や下を押した直後など)、時々キャラとプレイヤーの一体感が剥離する時があるように思います。

トゥームレイダーシリーズで採用されてる操作方法は、正直細かいアクションには不向きだと思いますが、こと『臨場感』という点においては素晴らしいものがあると思います。
(ちなみに「細かいアクションにはちょっと不向き」といっても、ダイナミックなアクションでは特に不都合はないです)

常にカメラはキャラクターの真後ろをとらえているのでキャラと一体感があり、遺跡を探検してる時の「まるで自分がそこにいるかのような感じ」は実に素晴らしく、崖から崖へジャンプした時などは本当に自分が飛んでるように浮遊感とスリルが感じられます。

「操作方法がマリオタイプになったらこの臨場感はなくなってしまうのか?」というと、6作目でそれが証明されてしまいました。

6作目では、何をとち狂ったか、操作方法がマリオタイプに変更されてしまい、確かに細かいアクションはしやすくなったものの、キャラとの一体感や、自分がそこに入りこんだかのような臨場感が大幅に薄くなってしまいました。
ファンの間でも、「なんで操作方法を変更したの?臨場感が一気に無くなった」という意見が多かったと思います。
(ソフトの評価サイトなどで見れば一目瞭然。)

*ちなみに、操作方法については「マリオタイプ」と「トゥームレイダータイプ」のどちらの操作方法の方が「良い」「悪い」という事ではなく、「何に重点を置くか?」ですね。
細かいアクションが多いならマリオタイプの方が適しているし、臨場感を優先するならトゥームレイダータイプの方が良いでしょう。
(ラチェット&クランクがトゥームレイダータイプの操作方法だったら臨場感は上がるけど、正直細かい操作ができなくて面白さは落ちるでしょう)
あとマリオタイプだと臨場感が薄くなるといっても、ソフトによっては結構臨場感を感じられるものもあります。64のゼルダの伝説時のオカリナや、PS2のICOなどは、マリオタイプの操作方法ながら、グラフィックデザインの秀逸さにより、臨場感は結構すごいです。

 
 
このトゥームレイダーシリーズはどういったゲームかというと、基本的にアイテムを拾ったり、銃などで敵を倒したりしながら、各ステージのゴールまでのルート(道筋)を探すというゲームになっています。

一見、行き止まりや、道が途切れていて進めなくなったと思えるようなところでも、L1キーを押しながら辺りを見回してみると、思いもよらないところに先へ進む道(ルート)があったり、閉まっていた扉を開くスイッチがあったりします。

ステージにはトラップが仕掛けられてる事もあり、時にはインディージョーンズよろしく大岩に追いかけられたりもします。


冒険するステージも、朽ちたインカの遺跡、水に沈んだ神秘的な遺跡、スフィンクスと大ピラミッド、コロセウム、一面銀世界の雪山、海中散策、荘厳なチベット寺院、熱帯のジャングル、砂漠の中にある基地、極寒の南極、歴史的な市街地、亡霊のいる島、Uボートなどなど、シリーズで多種多用な舞台を冒険する事ができます。
(各作品毎の舞台については後述)

前述したとおり、視点と操作方法により、各舞台の臨場感はすごいものがあります。
物のスケール(遺跡や建物・船舶の大きさ、高さなど)が実にリアルに感じられて、特に高いところに登って下を見下ろした時などは、高所恐怖症の人だと結構クるものがあるのではないでしょうか?

高いところから落ちてしまうと即死してしまうという事もあって、自分も最初の頃は操作ミスで高いところで足をふみ外した瞬間などは、心臓が一瞬「キュッ」と止まりそうになったものです。
(シリーズをプレイしてきた今ではかなり慣れましたが)

高いところを次々に飛び移っていく場面などは、結構ハラハラしますね。(そのハラハラが快感でもあったり。)

勇気を出して崖を飛び越えたり、よじ登ったり、滑車ですべったりと、ステージを縦横無尽にかけめぐる楽しさは、アスレチックに通ずるものがあります。(こっちは自分自身の体を動かさないけど)
子供の頃アスレチックで遊んだ事がある人なら、結構あの時の楽しさがよみがえるかもしれません。


正直難易度が高いという事がありますが、インターネットで攻略サイトを自由に見れるようになった今では、ゲームに詰まってもサイトで気軽に攻略法を見て再トライできるようになったと思います。
(できるだけ自力でクリアした方がクリアした時の達成感があります。とりあえず先に進めなくなってもあきらめず1時間ほどは粘ってみて、どうしても先に進めないという時に攻略サイトを見るというのがおすすめの楽しみ方です。)

遺跡探検に興味がわいた方は、是非一度はプレイしてみる事をおすすめします。


以下各作品の特徴など。
()内は出ている機種。PS・・・プレイステーション。PS2・・・プレイステーション2。SS・・・セガサターン。DC・・・ドリームキャスト。PC・・・パソコン。

トゥーレイダース(PS・SS・PC)・・・1作目。舞台はインカの遺跡、ギリシア風遺跡、水に沈んだ遺跡、コロセウム、ピラミッド・スフィンクスなど。シリーズでは比較的難易度は低い。

トゥームレイダーII(PS・PC)・・・2作目。舞台は水の都、オペラハウス、海上基地、海底、雪山、チベット寺院など。垂直な崖や壁をよじ登るアクションが追加。滑車や乗り物も登場。今作以降いつでもどこでもセーブできるようになったため、間口が広くなったかと思えば、即死系のトラップも結構あり、そこそこ難しい。

トゥームレイダーIII(PS・PC)・・・3作目。舞台は熱帯の集落、恐竜の闊歩するジャングル、砂漠、エリア51、南極など。シリーズでは一番ボリュームがあるかと。個人的にはシリーズで一番好きな作品です。(2番目はII)。難易度はそこそこ高い。ぶらさがり、ダッシュ、かがむ、などのアクションが追加。

トゥームレイダーIV(PS・DC・PC)・・・4作目。今作ではエジプトが主な舞台に。ロープアクションが追加。

トゥームレイダークロニクル(PS・PC)・・・5作目。舞台は歴史のある市街地、コロセウム、亡霊の島、セキュリティの高いビル、Uボートなど。ボリュームがちょっと少ないかも。(それでもクリアに15時間くらいかかる)。綱渡りが追加。

トゥームレイダー美しき逃亡者(PS2・PC)・・・6作目。舞台は市街地、美術館、研究所など。ハードがプレイステーション2になってグラフィックがより綺麗になったものの、前述の通り操作方法変更により臨場感・キャラとの一体感が大幅にダウン。また、難易度が下がったため、歯ごたえがなくなり、正直かなり面白くなくなった。他の作品は何度もプレイしてるけど、この6作目だけは一度クリアしただけで、もう二度とプレイしようという気にはなれず。シリーズファンからは駄作との意見が大半。
(後で発売されたPC版は、ユーザーの声を受けて操作方法が従来風に戻ったそうだけど、未プレイのため未確認です)


初めてトゥームレイダーシリーズをプレイするなら、やはり1作目からプレイする事をおすすめします。
PS one Books トゥームレイダース


操作方法に結構「慣れ」が必要なので、(特にジャンプの仕方とか、移動時の慣性とか)、従来のアクションゲームの感じでプレイすると結構とまどう事もあるかもしれません。
(あと、作品により操作方法がちょっと異なる場合があります。)
一応、チュートリアルステージで操作方法を学ぶ事もできます。



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12/12/2004

シャドウタワーアビス

SHADOW TOWER ABYSS

おすすめ平均 
緩やかに崩壊していくゲームバランス
シャドウタワーアビス
正統進化。
とりあえず、体験版レビュー
フロム最高ーーー!!!

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ジャンル:主観視点型リアルタイム3DアクションRPG(プレイステーション2用)
メーカー:フロムソフトウェア

 
 
●この作品の特徴●
「キングスフィールド4よりさらに進化したグラフィック」「右アナログスティックの操作により縦斬り・横斬り・突きなど、同じ武器でも4種類の攻撃方法を楽しめる。」「部位破壊が楽しい。」
 
  

主観視点(自分の目で見てるような視点。ちょうどレースゲームでのドライバーズビューのような視点の事です。)で繰り広げられる3DアクションRPG。
アイテム使用や装備変更の時など以外は全てリアルタイムで進行します。
(同じようなシステムのゲームでは、同社のキングスフィールドシリーズが有名。) 

ダンジョンのグラフィックは、キングスフィールド4よりもさらに進化していて、より臨場感が高くなっています。
光の差し込む様子、草の表現、水面の壁への照り返し、水面下になにげにいる魚など、かなり作りこんでいて美麗です。
蟲の巣の中みたいなところを探索するシーンなどでは、足場に蜘蛛の糸(?)のようなものがかかっていて、にちゃにちゃと音も出るわ、移動スピードも落ちるわでかなり生理的にキましたね。
 
 
ゲームバランスは、きちんと考えて行動しないと、結構ピンチになりやすく、歯ごたえがあってかなり面白かったです。(前作のPS版シャドウタワーよりも比較的難易度は落ちてる感じがしますが)
後述するけど、銃を使用した場合、わりと簡単になってしまいます。

フロムソフトウェアといえば「キングスフィールド」シリーズが有名ですが、キングスフィールド4よりもさらに進化したシステムで、よりゲーム性が高まっていると思いました。 

<進化した点 その1.右アナログスティックによる攻撃方法の選択が可能になった。>
従来は△ボタンを押すと攻撃だったのが、今作では右アナログスティックをちょんと倒すと攻撃になりました。
下へ倒すと『上から下方向への縦斬り(ふりおろし)』となり、上へ倒すと『突き』、右へ倒すと『左から右への横斬り』、左へ倒すと『右から左への横斬り』となります。
その時その時の気分によってこの4種類から好きな方法で攻撃できます。

敵によっては突き攻撃に弱いもの、斬る攻撃(主に横斬り)に弱いもの、叩く攻撃(ハンマーを装備してふりおろし=縦斬り)に弱いものなどがいて、ゲーム性が高まっています。
後述する「部位破壊」とも関連しています。

<進化した点 その2.武器によって攻撃回数が異なる事。>
基本的には従来のキングスシリーズでは、1回攻撃する度に、パワーゲージがたまるまで敵の攻撃をよけないといけないというまだるっこしい感じでした。 

今作では、武器毎に連続攻撃回数が設定されていて、複数回連続で攻撃できるようになりました。
例えば3回連続攻撃できる武器を装備した時は、画面左上に●が3個表示され、1回攻撃する度に●が一個減るといった感じで、連続して3回まで攻撃できます。
●は時間が経つと回復するので、2回攻撃した後、少し敵の攻撃をよけながら時間をかせぎ、●が3個まで回復したら、たたみこむように3連続の攻撃をしかけるという事もできます。
当然ですが、こちらが連続攻撃をしてる途中でも、敵の反撃があったりしますから、けっこう気が抜けません。

<進化した点 その3.部位破壊システム。>
敵にもよりますが、武器をもってる腕を斬り落としたり、首をはねたりできるようになりました。(「部位破壊システム」といわれています。)

例えば、一番最初に登場する「ガープ」という敵は、上手くやれば武器を持ってる腕を斬り落として攻撃力をダウンさせてから、首をはねてしとめるといった事ができるようになりました。
もちろん、そんなまだるっこしい事をしなくても、いきなり首をはねおとそうとしてもいいし、斬り落とさずに普通に倒すといった事もできます。
 
(斬り落とせるかどうかは、攻撃時の敵との位置関係や、攻撃方法(縦斬りとか横斬り)、あとは運にもよりますが)

部位破壊の気持ち良さは、もう実際に体験してみないとわからないと思います。

ただ、惜しむらくは、全ての敵で同じように色々な部分を斬り落とせるわけではない事。
敵によっては、まったく斬り落とせる部分がなかったりもします。
 
 
 
このゲームで進化した点もありますが、正直「ここがちょっと・・・」という部分もあります。

<難点その1:全体的なボリュームがもうちょいあれば・・・。>
自分の場合のクリア時間はだいたい13時間でした。(一部いかなかったエリアもありますが)
死んでやり直した時間も計算すると、クリアまで15時間くらいですかね。

ただ、各エリアでの隠し通路の発見や敵殲滅率を100%にする事、アイテムフルコンプリートをめざすなら、もうちょっと楽しめるかと思います。
(ゲーム中のデータベースで殲滅率やアイテム収集率が見れるようになっています。)
「一通りクリアするだけ」という人にはプレイ時間が短めに感じられるでしょう。
(ゲーム中はかなり熱中するだけに、「あれ?もうおしまい?」という感じがします。)
 
クリアまでのボリュームもそうですが、部位破壊システムを設け、敵一体毎にいろいろな斬られリアクションを設定したためか、登場する敵の数もちょっと少ないです。
 

<難点その2:銃を使い出すと、急にバランスが悪くなってくる。(簡単になってくる)>
今作では銃も登場しますが、銃を使い出すと、敵が弱く感じられて、急に簡単になってしまいます。
(銃も一応弾数制限はあるのですが・・・)

このゲームをきちんと楽しみたいなら、銃は拾ってもあまり使わない事をおすすめします。

難点もあるとはいえ、プレイ中の熱中度はかなり高いゲームでした。
特に今作で導入された「武器による攻撃回数の違い」「攻撃方法の選択」「部位破壊」は良かったですね。
ゲーム性がグンと上がってます。
部位破壊は実に気持ちよくて、新しい敵に遭遇すると、体中央を攻撃するよりも、どこを斬り落とせるかためすのに熱中します。
 
  
キングスフィールドシリーズをプレイしてきた人は、是非一度はシャドウタワーアビスをプレイしてみる事をおすすめします。
(キングスフィールドシリーズをプレイした事がない人には、ちょっと難しいので、いきなりこれからプレイするのはおすすめできかねますが・・・。)

「右アナログスティックによる攻撃方法の選択」「武器による攻撃回数の違い」「部位破壊」 は、キングスフィールド最新作へも是非導入して欲しい進化だと思いました。

st02a

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11/27/2004

御神楽少女探偵団シリーズ

続・御神楽少女探偵団~完結編~

ヴィアール・ワン
2000-09-21
売り上げランキング 4,050

おすすめ平均 
物語が遂に完結!

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↑の画像は「続・御神楽少女探偵団」のものです。


ジャンル:アドベンチャーゲーム(PS用ソフト)
メーカー:ヒューマン


PS用(もちろんPS2でも動作可能)の推理アドベンチャーゲーム。
「御神楽少女探偵団」と、その続編である「続・御神楽少女探偵団」が出ています。
(あとパソコン用の「新・御神楽少女探偵団」もありますが、これについては後述。)

時代は現在ではなく少し昔の帝都を舞台としており、クラシックな雰囲気でミステリーが楽しめます。
江戸川乱歩が描く少年探偵団の少女版といったところでしょうか。

主役が女の子三人という事でタイトルが「御神楽少女探偵団」となったのでしょうが、登場するのは男女いろいろでして、特にギャルゲーといったわけではないと思います。(ってファンの贔屓目かな?)

普段はひょろっとして頼りなさそうなのに、いざという時はキリッとしていいところをとっていく探偵事務所の所長の御神楽時人(みかぐらときと)。
主役の女の子三人におもちゃにされて、女装までさせられてしまう不遇なハーフの男の子の蘭丸(本名が「ランドルフ・丸山」だから略して「蘭丸」。・・・ちなみに女装時は「蘭子さん」って呼ばれるし・・・)。
顔はいかついし体もごついけど、なんか親しみを感じてしまう諸星刑事。
と、諸星刑事の相棒の栗田刑事。
いずれもいい味出してます。
また、これ以外にも、ひとつのエピソードにしか登場しない脇役についてもきちんと性格付けされているのが好感がもてます。


このゲームの特徴として、「推理トリガーシステム」というのがあります。
これが実に面白い。

色々な人に事件に関する話を聞いてまわるのですが、相手の会話の中で矛盾してる部分や違和感を感じるセリフがあったとします。
その時推理トリガーをひく(コントローラーの操作ではRボタンを押す)のです。
それが事件に関する重要なセリフの場合、トリガーをひく事によって、また新たな会話が聞き出せたり、物語が進展したりします。
逆に事件に関係ないセリフの時にトリガーをひくと、ペナルティーとしてトリガーをひける回数が1回減ってしまいます。
トリガーをひける回数には毎回限りがあり、間違った部分や事件に関係ない部分で無駄にトリガーを使いきってしまうとゲームオーバーになってしまいます。

いやがおうにも、相手のセリフをきちんと聞き・しっかり吟味し、トリガーをどこでひくかをしっかりと考えないといけません。(複数の人から事件に関する話を聞いてまわり、一人だけ言ってる事におかしい部分があるのを見つけるという事もあったり。)

従来のコマンド総あたり式のアドベンチャーゲームと違って、より能動的に事件にとりくまないと、話が一向に進まないのです。(といってもめちゃくちゃ難しいというわけではありませんので安心してください。)

このシステムのおかげで、あたかも自分が探偵になって聞き込みをしてるような感じを受けます。
おかしな発言や、事件に重要であると思われる発言を見つけるや否や、すかさず推理トリガー発動。
(ちなみに、御神楽少女探偵団の後に発売されたGBA用ソフトの「逆転裁判」でも似たようなシステムが採用されてます。こっちも結構好評です。)

あと、普通のアドベンチャーゲームではキャラクターの立絵が止まったままなのが、このゲームでは立絵が合間合間にちょっとしたアニメーションをします。
目と口がパクパクするだけではありません、体全体が動いて滑らかにアニメーションします。
(びっくりした時は、のけぞったり、考えこむ時はそれ用のアニメーションをしたり)
これがキャラ達により親しみを感じさせる要因となってるのかもしれません。

物語の合間には、ムービーパートもあり、こっちは画面全体でTVアニメのようなアニメーションが流れます。

各作品に収録されてるエピソードは

御神楽少女探偵団
 「五銭銅貨(練習用シナリオ)」
 「幽鬼郎」
 「太白星」
 「夢男」
 「甦る夢男」
 「猟奇同盟(前編)」

続・御神楽少女探偵団
 「猟奇同盟(前編)」・・・続編だけ買った人のために前編も再収録
 「猟奇同盟(後編)」
 「蜃気楼の一族」
 「暗闇の手触り」
 「生き人形」
 「さ・よ・な・ら」 

となっており、エピソード一つクリアするのに2~3時間くらい、「御神楽少女探偵団」と「続・御神楽少女探偵団」の全てのエピソードをクリアするのに30時間くらいはかかると思います。(スムーズにクリアできた場合)
アドベンチャーゲームとしては結構ボリュームがある方だと思います。


あとPS版以外に、パソコン用で「新・御神楽少女探偵団」というのが発売されています。

パソコン版はPS版が出た数年後に発売されたもので、キャラクターデザインが一新・シナリオも一から作られたはいいものの、こっちはアダルトソフトとなっており、無駄にエロ要素が入れられているようです。
おまけにキャラクターグラフィックも元のPS版からだいぶかけはなれたデザインとなっており、元のファンからは不評の嵐・・・。
アダルトソフトとなって発売されるとわかった時は、ファンの間から「なんでエロゲーにしたの・・・・。」とか「エロは余計」とか非難轟々でした。
で、実際に発売されてからも「やっぱりエロは余計だった」とか「シナリオもいまいち」とさんざんな評価ばかり・・・。

ただ、パソコン版のただ一つの救いとして、PS版の「御神楽少女探偵団」と「続・御神楽少女探偵団」も移植して収録(こっちの2作のキャラデザインはPS版のまま・グラフィックもほぼPS版のまま)しています。

つまり、パソコン版の「新・御神楽少女探偵団」を買えば、「御神楽少女探偵団」「続・御神楽少女探偵団」「新・御神楽少女探偵団」の全てが遊べるというわけです。
「新・御神楽少女探偵団」は新品でもアマゾンで6000円(送料込み)、中古だともっと安く買えるという事もあり、パソコン版のエロいパッケージに我慢できる人にとっては、非常にコストパフォーマンスの良いパッケージと言えるかと思います。


「売れなかったけど面白い推理アドベンチャー」として挙げられる事の多い「御神楽少女探偵団」。
(ちなみに、同じく「売れなかったけど面白い推理アドベンチャー」として「クロス探偵物語」も挙げられる事が多いです。)
メーカーのヒューマン倒産にともないスタッフはちりじりになり、元製作総監督がPC版でエロゲーにしてしまったのを残念に思うファンも多い事かと思います。
(キャラクター達が味があっただけに特に・・・)

できるならPC版のエロゲーは「無かった事」にして、PS2かPS3でまた復活して欲しいものです。



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11/15/2004

ICO(イコ)

ICO PlayStation2 the Best

ソニー・コンピュータエンタテインメント
2004-08-05
売り上げランキング 47
おすすめ平均 

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by G-Tools

ジャンル:アクションアドベンチャーゲーム(プレイステーション2用)
メーカー:ソニー・コンピュータ・エンタテインメント(SCE)

●この作品の特徴●
「空気感を感じるような美麗なグラフィックによる臨場感がたまらない」「パズルを解いたり、敵と戦いながら城からの脱出をめざす。」「角の生えた少年と光のような真っ白な少女、そして少女をつかまえようとする黒い影のような魔物たち」

<角の生えた少年と、光のような少女の物語>

角の生えた少年は、いけにえとして霧の中にそびえる城の中に連れてこられます。
彼は城の中で一人の少女と出会いますが、言葉が通じません。
二人は手をつないで城からの脱出を試みますが、少女を追って黒い影のような魔物たちが・・・。

「物語」とは書きましたが、全編通して登場するセリフはあまり多くありません。
このゲームはアクションアドベンチャーとなっており、パズルを解いたり、少女を連れていこうとする黒い影のような魔物を追い払ったりしながら、城からの脱出をめざすゲームとなっています。

ストーリー性は皆無ですが、実に臨場感のあるグラフィックなどにより、まるで実際に自分がその世界に入りこんだかのような錯覚をうけます。
そしてセリフで多くを語らないからこそ、逆に「何故少女は城の中にいたのか?」「少女を追ってくるこの黒い影のような魔物は何なのか?」など、色々考えさせられます。

操作系は、基本的にはキャラクターの移動やジャンプ・攻撃ボタンなどがあるのですが、それ以外にもこのゲームならではの操作として、遠くに離れてしまった少女を呼び寄せたり、少女と手をつないだりする事ができます。
(手をつないだ時、コントローラーの振動機能で手をつないだ事がプレイヤー自身に伝わるのも芸が細かいです。感情移入度がよりアップします。)

また、セーブは各所に置かれているイスの上にふたりですわって記憶をセーブするといった風になっており、これもまたこの世界に感情移入する事に一役買っています。

このゲームのグラフィックは目をみはる程美麗で、空気感・臨場感があります。
城の中の寂れた様子は寒々とした印象を与え、青々とした草や木・まばゆい太陽の光はそれとは逆に温かな印象を与えます。
陰と陽のコントラストが実に素晴らしい。
「感覚に訴えかけるようなグラフィック」、とでもいいましょうか。

アクション要素があるため、キャラクターを操作するのがとりわけ苦手な人には、おすすめできません。
また物語を楽しむといったタイプのゲームではないため、RPGとかのようなセリフやストーリーを楽しむタイプを期待すると、肩透かしをくうでしょう。

しかし、「あなたの好きなプレイステーション2のゲームは?」と聞かれれば、ICOを挙げる人は少なくありません。
それほど、このゲームにはプレイしたものの心をとらえる何かがあります。

「プレイステーション2ザ・ベスト」シリーズで再発売となったため、今現在では定価でも1890円(税込み)、アマゾンだと1529円(税込み・送料込み)となっており、非常にお求め安くなっています。

「興味があったけど未プレイだった」という方は是非一度はプレイしてみる事をおすすめします。

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