↑これは3作目のトゥームレイダーIII
ジャンル:遺跡探検アクションアドベンチャーゲーム
(1作目から5作目まではプレイステーション用、6作目はプレイステーション2用。PCとかその他のハードでも一部プレイ可能。)
メーカー:ビクターインタラクティブ(1、2作目)、エニックス(3作目)、カプコン(4、5作目)、エイドス(6作目)
●この作品の特徴●
「まるで自分が遺跡を探検してるかのような臨場感がすごい」「高いところに登った時や、崖を飛びこえる時はスリルがあって気持ちがいい」「ステージを縦横無尽にかけめぐる様は、まるでアスレチックのよう」「ゲームはけっこう難しい」
<今日もまた遺跡探検の旅に出かけようかな>
時々、また無性にトゥームレイダーシリーズをプレイしたくなる時があります。
正直、1作目から5作目まではPS(プレイステーション)時代のゲームなので、グラフィックが今ではさすがに多少見劣りしてきたけど、このゲームならではの「自分が本当に遺跡の中に入って探検してるかのような臨場感」は、やはり今プレイしてもたまらないものがあります。
なんでこんなにも臨場感があるかというと、多分「カメラの視点」と、「操作方法」によるものだと思います。
カメラ視点は基本的には常にキャラクターのララ=クロフトを少し離れた真後ろから見た視点となっています。(ただし壁を背にした時はこの限りではない)
操作方法は、コントローラーの十字キーの上を押せば奥に進み、下を押すと視点はそのままでピョンと後ずさり、右を押すと右の方をグルンと向く(視点は常にキャラを真後ろから見た感じなので、つまり背景が左の方向に回転する)、左を押すと左の方をグルンと向くといった感じになっています。
こういった操作方法とは異なり、3Dゲームではいわゆるマリオ64タイプ(十字キーを押した方向にキャラが移動するタイプ)を採用してるものが多いです。
(マリオ64、マリオサンシャイン、メタルギアソリッドシリーズ、ラチェット&クランクシリーズ、ジャック&ダクスターなどなど)
このマリオタイプの操作方法は、確かにキャラを操作しやすいという利点がありますが、キャラクターの向いてる方向と、そのキャラを操作してるプレイヤーの向いてる方向が異なる場合があり(例えば右や左や下を押した直後など)、時々キャラとプレイヤーの一体感が剥離する時があるように思います。
トゥームレイダーシリーズで採用されてる操作方法は、正直細かいアクションには不向きだと思いますが、こと『臨場感』という点においては素晴らしいものがあると思います。
(ちなみに「細かいアクションにはちょっと不向き」といっても、ダイナミックなアクションでは特に不都合はないです)
常にカメラはキャラクターの真後ろをとらえているのでキャラと一体感があり、遺跡を探検してる時の「まるで自分がそこにいるかのような感じ」は実に素晴らしく、崖から崖へジャンプした時などは本当に自分が飛んでるように浮遊感とスリルが感じられます。
「操作方法がマリオタイプになったらこの臨場感はなくなってしまうのか?」というと、6作目でそれが証明されてしまいました。
6作目では、何をとち狂ったか、操作方法がマリオタイプに変更されてしまい、確かに細かいアクションはしやすくなったものの、キャラとの一体感や、自分がそこに入りこんだかのような臨場感が大幅に薄くなってしまいました。
ファンの間でも、「なんで操作方法を変更したの?臨場感が一気に無くなった」という意見が多かったと思います。
(ソフトの評価サイトなどで見れば一目瞭然。)
*ちなみに、操作方法については「マリオタイプ」と「トゥームレイダータイプ」のどちらの操作方法の方が「良い」「悪い」という事ではなく、「何に重点を置くか?」ですね。
細かいアクションが多いならマリオタイプの方が適しているし、臨場感を優先するならトゥームレイダータイプの方が良いでしょう。
(ラチェット&クランクがトゥームレイダータイプの操作方法だったら臨場感は上がるけど、正直細かい操作ができなくて面白さは落ちるでしょう)
あとマリオタイプだと臨場感が薄くなるといっても、ソフトによっては結構臨場感を感じられるものもあります。64のゼルダの伝説時のオカリナや、PS2のICOなどは、マリオタイプの操作方法ながら、グラフィックデザインの秀逸さにより、臨場感は結構すごいです。
このトゥームレイダーシリーズはどういったゲームかというと、基本的にアイテムを拾ったり、銃などで敵を倒したりしながら、各ステージのゴールまでのルート(道筋)を探すというゲームになっています。
一見、行き止まりや、道が途切れていて進めなくなったと思えるようなところでも、L1キーを押しながら辺りを見回してみると、思いもよらないところに先へ進む道(ルート)があったり、閉まっていた扉を開くスイッチがあったりします。
ステージにはトラップが仕掛けられてる事もあり、時にはインディージョーンズよろしく大岩に追いかけられたりもします。
冒険するステージも、朽ちたインカの遺跡、水に沈んだ神秘的な遺跡、スフィンクスと大ピラミッド、コロセウム、一面銀世界の雪山、海中散策、荘厳なチベット寺院、熱帯のジャングル、砂漠の中にある基地、極寒の南極、歴史的な市街地、亡霊のいる島、Uボートなどなど、シリーズで多種多用な舞台を冒険する事ができます。
(各作品毎の舞台については後述)
前述したとおり、視点と操作方法により、各舞台の臨場感はすごいものがあります。
物のスケール(遺跡や建物・船舶の大きさ、高さなど)が実にリアルに感じられて、特に高いところに登って下を見下ろした時などは、高所恐怖症の人だと結構クるものがあるのではないでしょうか?
高いところから落ちてしまうと即死してしまうという事もあって、自分も最初の頃は操作ミスで高いところで足をふみ外した瞬間などは、心臓が一瞬「キュッ」と止まりそうになったものです。
(シリーズをプレイしてきた今ではかなり慣れましたが)
高いところを次々に飛び移っていく場面などは、結構ハラハラしますね。(そのハラハラが快感でもあったり。)
勇気を出して崖を飛び越えたり、よじ登ったり、滑車ですべったりと、ステージを縦横無尽にかけめぐる楽しさは、アスレチックに通ずるものがあります。(こっちは自分自身の体を動かさないけど)
子供の頃アスレチックで遊んだ事がある人なら、結構あの時の楽しさがよみがえるかもしれません。
正直難易度が高いという事がありますが、インターネットで攻略サイトを自由に見れるようになった今では、ゲームに詰まってもサイトで気軽に攻略法を見て再トライできるようになったと思います。
(できるだけ自力でクリアした方がクリアした時の達成感があります。とりあえず先に進めなくなってもあきらめず1時間ほどは粘ってみて、どうしても先に進めないという時に攻略サイトを見るというのがおすすめの楽しみ方です。)
遺跡探検に興味がわいた方は、是非一度はプレイしてみる事をおすすめします。
以下各作品の特徴など。
()内は出ている機種。PS・・・プレイステーション。PS2・・・プレイステーション2。SS・・・セガサターン。DC・・・ドリームキャスト。PC・・・パソコン。
トゥーレイダース(PS・SS・PC)・・・1作目。舞台はインカの遺跡、ギリシア風遺跡、水に沈んだ遺跡、コロセウム、ピラミッド・スフィンクスなど。シリーズでは比較的難易度は低い。
トゥームレイダーII(PS・PC)・・・2作目。舞台は水の都、オペラハウス、海上基地、海底、雪山、チベット寺院など。垂直な崖や壁をよじ登るアクションが追加。滑車や乗り物も登場。今作以降いつでもどこでもセーブできるようになったため、間口が広くなったかと思えば、即死系のトラップも結構あり、そこそこ難しい。
トゥームレイダーIII(PS・PC)・・・3作目。舞台は熱帯の集落、恐竜の闊歩するジャングル、砂漠、エリア51、南極など。シリーズでは一番ボリュームがあるかと。個人的にはシリーズで一番好きな作品です。(2番目はII)。難易度はそこそこ高い。ぶらさがり、ダッシュ、かがむ、などのアクションが追加。
トゥームレイダーIV(PS・DC・PC)・・・4作目。今作ではエジプトが主な舞台に。ロープアクションが追加。
トゥームレイダークロニクル(PS・PC)・・・5作目。舞台は歴史のある市街地、コロセウム、亡霊の島、セキュリティの高いビル、Uボートなど。ボリュームがちょっと少ないかも。(それでもクリアに15時間くらいかかる)。綱渡りが追加。
トゥームレイダー美しき逃亡者(PS2・PC)・・・6作目。舞台は市街地、美術館、研究所など。ハードがプレイステーション2になってグラフィックがより綺麗になったものの、前述の通り操作方法変更により臨場感・キャラとの一体感が大幅にダウン。また、難易度が下がったため、歯ごたえがなくなり、正直かなり面白くなくなった。他の作品は何度もプレイしてるけど、この6作目だけは一度クリアしただけで、もう二度とプレイしようという気にはなれず。シリーズファンからは駄作との意見が大半。
(後で発売されたPC版は、ユーザーの声を受けて操作方法が従来風に戻ったそうだけど、未プレイのため未確認です)
初めてトゥームレイダーシリーズをプレイするなら、やはり1作目からプレイする事をおすすめします。
PS one Books トゥームレイダース
操作方法に結構「慣れ」が必要なので、(特にジャンプの仕方とか、移動時の慣性とか)、従来のアクションゲームの感じでプレイすると結構とまどう事もあるかもしれません。
(あと、作品により操作方法がちょっと異なる場合があります。)
一応、チュートリアルステージで操作方法を学ぶ事もできます。