01/27/2011

PSPの次世代機が発表されましたね

携帯ゲーム機もそろそろ世代交代の時期にさしかかりました。
任天堂さんの3DSはもう昨年発表されており、発売もいよいよ来月にせまりましたが、一方もう一つの携帯ゲーム機の雄・PSPの後継ハードについてはなかなか情報が出てきませんでした。

本日ようやく情報が解禁されましたが、性能が自分の予想よりもかなり上で驚いています。
PS3のMGS4のデータをコンバートして動かしていた映像がありましたが、解像度以外についてはPS3のあのMGS4とほとんど遜色ないグラフィックで動作させる事ができるみたいですね。
他のPS3向けソフトでも同じくデータをコンバートして動かしていたプレゼンがいくつかあり、その性能の高さにはびっくりするばかりです。

PS3やxbox360と性能が似通っており、これらの機種間では移植もしやすいとの事なので、今後はこの次世代PSP(NGP)とPS3・xbox360の三機種マルチでソフトを出してくるところが多いでしょうね。
すでにPS3・xbox360で出したソフトを次世代PSPに移植してくるケースも結構ありそうです。

PS3では戦場のヴァルキュリアというタイトルがお気に入りの一つだったりしますが、2や3はPSPに舞台を移したせいか、グラフィック面でも内容面でもどうしてもPS3で作られた1作目より大幅に見劣りする感じになってしまい残念でした。
しかし次の作品を次世代PSP向けに作れば、グラフィック面でも内容面でも1作目と同等の作りこみにできそうです。
PS3や360にも移植、あるいは同時発売できるので、開発費の回収も楽になるでしょう。

モンスターハンターシリーズも、次回作は当然次世代PSPをメインハードとして開発されるでしょうが、今後は据え置き機用のモンハンと携帯機用のモンハンの垣根が無くなってしまい、「モンハン4は次世代PSP・PS3・xbox360の三機種マルチ(wiiHDが出るなら四機種マルチ)で発売」とか普通にカプコンはやってきそうです。

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06/19/2010

立体表示がテレビゲームにもたらすデメリットとは

ニンテンドー3DS、PC、PS3、xbox360など、ゲームの世界でも立体表示(3D表示)に対応したハードがこれからどんど増えていく事になりそうですね。
バーチャルボーイを発売日当日に購入したり、PCのゲームを立体表示してくれる液晶シャッターメガネ(私が持ってるのはELSAの3D revelatorってやつです)を昔買って当時はdirectX対応のゲームを3D表示して遊びまくったりしてた者としては、3D化の流れが加速していくのは嬉しい限りです。
ただ、「まるでそこに実際に物があるように見える」「空間の奥行きが感じ取れるようになる」など、立体表示には「臨場感が大幅に増す」という魅力的な利点がある一方、実は立体表示にはテレビゲームにとってはマイナスとなる面もいくつか存在してたりします。
今回は立体表示がゲームにもたらすデメリットのいくつかをちょっと列挙してみたいと思います。

1.上下二画面を縦につなげて3D表示していたゲームは原則作れなくなる
これは二画面搭載している3DSに関する事ですが、DSのドラクエVみたいに上下の画面をつなげて一画面的な感じで3D表示をしていたゲームは、原則作れなくなってしまいます。
上画面だけ立体的に表示して、下画面は平面的に表示するとおかしくなるからですね。
もちろん一画面だけ使うゲームや、上下とも2Dで表示してるゲームならこの問題は発生しません。


2.二画面を使ったゲームは作れない事はないが、今までと同じ感じでは作れなくなる
じゃあ3DSで片方の画面(下画面)は2Dのステータス表示などに使えば問題ないかというと、「作れない事はないが今までと同じ感じでは作れない」という事になります。
E3で実機を見た人でないとピンと来ないかもしれませんが、だいたい似たような距離にある二つの画面で、片方は立体的に表示・もう片方は平面的に表示となってる画面を交互に見る場合、「視点をあわせる」(この場合は眼のレンズを調整する事ではなく、眼の輻輳の調整の方の意味。)までに若干のラグが発生してしまいます。
今までのDSのゲームでは、二画面どちらも平面的に表示してた事もあり、上画面を見てから下画面を見る(あるいはその逆)でも一瞬で視点をあわせられてメイン画面とステータス画面間での視点の移動は瞬時に行えるものとしてゲームを設計できました。
でも、これからはメイン画面が3Dのゲームの場合、「下のステータス画面に眼をやる場合は視点があうまで若干のラグが発生する」という事を考慮してゲームを設計しないといけません。
リアルタイムで下画面の情報も頻繁にチェックしないといけないゲームの場合、このラグが結構問題となりそうです。
実際に今回のE3で3DSの実機を触った方からも、この問題が指摘されています。
(上画面と下画面を交互に見ると視点をあわせるまでにやや時間がかかる事。また上下の画面を交互に見ると目がより疲れやすい事など)


3.ステータスパネルなどにこまめに目をやらないといけないゲームは目の疲れが激しい
その2と似たような感じなのですが、一画面のゲームでも画面内にステータスパネルなどが存在する場合、そこへこまめに目をやらないといけないゲームでは、今までと違って目が結構疲れるようになります。
昔PCのゲームを立体表示していろいろ遊んだ時の事ですが、立体表示するとFPSなどではステータスパネルだけは平面的に浮かんだ感じになるのですが、立体的なフィールドと平面的なステータスパネルに交互に目をやる場合、その目の疲れは尋常ではありませんでした。
立体表示の場合は今までの平面表示の場合と比べて目の輻輳の調整(左右の目の距離が開いたり縮まったり)のための運動量が大幅に増加するようでして、そのせいで目がかなり疲れるようになってるみたいです。
「3Dテレビを見ると2Dテレビを見た時と比べて目が疲れやすい」といわれる原因はこれだと思います。
その2で書いたように、立体的なフィールドに目をやってから平面的なステータスパネルに目をやった際(あるいはその逆)、像がきちんと一重になるまでに微妙なラグも発生するようになるため、それによるストレスや視認性の悪さも発生します。


4.3Dゲームは画面内の物体の認識力が2D表示の時に比べて結構落ちるという事
立体表示は物の前後関係が空間的に認識できるようになるという利点がある反面、「現在視点をあわせてるのと同じ深度にないオブジェクトは必ず二重にぼけて映ってしまう(=何がなんだかわからなくなる)」という大きなデメリットが発生します。
これは実際に以下の事をやってみれば理解できるでしょう。

まず眼の前に指を1本立ててみます。
片目をつぶった状態で、指に視点をあわせ、その状態で指の近辺に映ってる指より奥にある物も同時に見ても、(眼のレンズの焦点が指にあってるためややぼけてるものの)その奥にある物体はきちんと1個として認識できるはずです。
今までのテレビゲームの画面の場合は平面だったので実際は奥方向の違いによるピントぼけも発生せず、「現在視点をあわせてるオブジェクト」と、「その周辺のオブジェクト」はどちらもぼける事なく『同時に』認識できるようになってました。

ところがこれが両眼で立体視すると話が違ってきます。
両眼を開いた状態で指に視点をあわせたまま、指の近辺に映ってる指より奥にある物体を見ようとしてもどれも二重にぶれてぼんやりとして認識できなくなってると思います。
左目と右目のそれぞれに映ってる映像では、現在視点をあわせてるのと同じ深度にある物体以外は左右の位置にずれが発生しており、そのせいで視点より奥(あるいは手前)にある物体は脳内では二重にぶれてしまうようになっています。
視点をあわせてる深度より奥にあるほど(あるいは手前にあるほど)大きく左右にぶれて映ってしまいます。

<今までと同じ平面ディスプレイを見た場合>Heimen001 いずれの物体も脳内では1個に見えて認識しやすいです。実際は網膜の中央あたりに映る映像から周辺にいくほどだんだんとぼけていくのですが、ある程度のエリア(視野)までの情報を瞬時に一括して認識できます。

<3Dディスプレイで見た場合>
Heimen002 
視点をあわせてある物体(この例では中央やや左下の球の深度に視点をあわせています)と同じか近い深度にある物体はあまりぶれてませんが、視点とは異なる深度にある物体は、画像のように脳内では視差のせいでぶれてしまっており、認識しにくくなってます。
(実際は視点位置・深度は常にこまめに変化するため、画像よりは多少ましに映ります)

これがゲームにとってどのようにマイナスになるかというと……。
今までのゲームの画面は常に平面表示だったため、プログラム的には3D空間で前後に存在するオブジェクトであっても、画面内に映ってるオブジェクトは二重にぶれる事なく映ってました。
例えば横スクロールのシューティングではプレイヤー機とそのプレイヤー機周辺の背景はどちらもぶれておらず同時に認識する事ができました。
ところが3D立体表示では視点をあわせてる深度とは別の深度にある物が二重にぼけて映ってしまいます。
横スクロールのシューティングでは、背景に視点をあわせてしまうと背景より手前にあるプレイヤー機や敵機・弾などはいずれも二重にぶれて認識しずらくなってしまいます。
実際に立体表示される事を考慮して、プレイヤー機・敵機・弾・アイテムなどは不自然かもしれませんが同じ深度に位置するようにデザインし、基本的にプレイヤー機のいる深度に常に視点をあわせた状態でゲームをプレイさせる事になると思いますが、それだと背景の方は二重にぶれて「何がなんだかわからない」という感じになってしまいます。
一時的に背景の方にプレイヤーが意識を集中してしまうと、その間はプレイヤー機や敵弾などがぶれてしまいます。
今までのシューティングゲームではプレイヤー機も背景もぶれる事なく、『同時に』はっきり認識できたのが、立体表示ONだとずいぶんと勝手が違ってくると。

平面表示と立体表示では画面内に映ってるオブジェクトの認識のしやすさ・認識の速度に大幅に違いが出るというのは、二枚の写真を並べて見る交差法あるいは平行法方式のステレオグラムなどを見たらわかりやすいです。
(ネットなどでいろいろな人が平行法・交差法で見る風景画像を公開されてると思います)

片目をつぶって(あるいは片方の画像だけ見て)画像内の物体を認識する場合に比べて、ステレオグラムを両目で立体視して見た場合は、画面内の複数のオブジェクトを同時に認識しにくくなってるのが実感できると思います。
(手前の方にある物体に視点をあわせると奥の方は二重にぶれて、奥の方にある物体に視点をあわせると手前の方が二重にぶれて、といった感じで)
ゲーム製作者はこれを考慮してゲームバランスの調整や画像の情報量の調整をしないといけないでしょうね。
立体表示はプレイヤー側が任意でON・OFF切り替えられますが、基本的には「立体表示ONで遊ばれる」というのを前提として調整を行う必要があります。

またRPGやその他のゲームなどでもこの「深度の違いによる二重ぶれ」の問題を抱えています。
例えばRPGのイベントシーンなどでキャラが奥や手前にばらけて配置してる場合、次にどの深度にいるキャラがアクションを起こすかをプレイヤーにそれとなく意識させておかないと、大事な演技・表情が「一瞬二重にぶれててよくわからなかった」という事態を引き起こしかねません。
プレイヤー的には手前のキャラに視点をあわせているのに、奥の方のキャラが突然アクションを起こした場合、瞬間的ではあれ奥のキャラは二重にぶれた状態でプレイヤーの眼に映ってる事になってしまいます。

この問題はゲームだけの問題ではなく、3Dの映画などでも同じ問題を抱えています。
映画やゲームのイベントシーンなどでは、デプス・オブ・フィールド(DOF)などで「視点をあわせて欲しい深度とは異なる深度にある映像はあえてぼかす」事によって、プレイヤーの視点(の深度)をそれとなく誘導するという事をやってくるのが増えていくかもしれません。
(でもそれはそれでプレイヤーが自由に好きな場所に視点をあわせる事ができなくなって窮屈な感じがしますが……)


上記のように、3D立体映像には「ハードウェアでON・OFFするだけでいい」わけではなく、実際はコンテンツを製作する側が意識しておかないといけないいくつかのデメリットを抱えています。
それらのデメリットを解消する、あるいは目立たなくするためのノウハウ(画面内の情報量の調整、視点の誘導、眼の疲れをできるだけ減らすインターフェイスデザイン、その他)はこれから各メーカーが蓄積していかないといけないでしょうね。

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04/24/2010

こういうのはどうなんでしょうね?

pspやDS、将来的には3DSやPSP2でiphoneやandroid携帯みたいに自作のアプリを公開・販売できるようになれば面白いと思いますが、そういうのは任天堂やソニーはやらないんでしょうね。
でも、サードパーティーがそういう仕組みを勝手に作ってしまうのはどうなんでしょう?

PSP発売初期に、フロムソフトウェアさんが「アドベンチャープレイヤー」というソフトを出した事がありました。
このソフトは、PC用に配布された「アドベンチャープレイヤースタジオ」というアドベンチャーゲーム(ADV)製作ソフトで作成したゲームをPSPでプレイできるようにするものです。
PCの「アドベンチャープレイヤースタジオ」は製作ソフトで、PSPの「アドベンチャープレイヤー」はアドベンチャープレイヤースタジオで製作されたゲームデータを動作させるランタイム……という風な関係です。

ユーザーが製作したADVはwebなどで無料で配布でき、アドベンチャープレイヤーを持ってる人ならPSPのメモステに入れてそれらをプレイできました。
また色々な会社と提携して有料のADVをフロムソフトウェアの公式サイトで配信するということもやってました。
PSP初期はDLC(ダウンロードコンテンツ)の配信はPSストアではやってなかったのですが、メーカー独自のサイトでそれっぽいことをやっていたようです。

アドベンチャープレイヤーは残念ながら製作ソフトとしては機能がいまいちで、あまり人気が取れずに各種サービスは現在終了してしまったのですが、このように「PC向けに製作ソフトを販売し、家庭用ゲーム機用にランタイムを販売する」というのはokみたいなので、さらにこれを発展させて「ユーザーが製作したソフトを審査して、メーカーが代理でDLCとして有料販売する」という風にしたら、一ソフトウェアメーカーがappストアのアップルみたいな立ち位置で「販売代理手数料でがっぽり儲ける」という事ができるようになるのではないでしょうか。


具体的に書くと、ソフトウェアメーカー(以後「メーカーA」とします)は

1・PC向け(WINDOWS、MAC両対応)にゲームやアプリ製作ソフトを1万円以下で販売する
2・「1」で製作したゲームデータがコンシューマー機で動作するように、コンシューマ機向けのランタイムソフトを安価な値段でダウンロード販売する
3・ユーザーが「1」で製作したゲームやアプリを審査して、一定の水準を満たしているものについてはメーカーAが代理で「2」のソフト(ランタイム)のDLCとして販売する


の三つをやる事になります。


<<1・PC向け(WINDOWS、MAC)にゲームやアプリ製作ソフトを1万円以内で販売する>>
アドベンチャープレイヤーはアドベンチャーゲームやクイズゲームみたいなのしか主に製作できませんでしたが、特定のジャンルしか製作できないよりもbasicやC言語みたいな感じで独自のわかりやすい・作りやすい言語・インターフェイスを採用し、様々なゲームやアプリが製作できるソフトを作って8000円~10000円くらいで販売します。
このソフトでユーザーはゲームやアプリを製作し、メーカーのサイトでアップロードすると審査され、無事審査を通るとDLCとして有料販売されます。

wiiやPS3、PSP、xbox360の一般的なDLCはハードウェアメーカーの取り分と課金手数料が販売価格のだいたい30%くらいのようで、残りの70%がソフトウェアメーカーの取り分らしいですが、この70%のうち30%はメーカーAが代理販売手数料としてもらい、残りの40%がゲーム・アプリを製作したユーザー(デベロッパ)がもらえるという風にします。
つまり、30%はハードウェアメーカーの貰う分と課金手数料、30%はメーカーAがもらう、40%は製作ユーザーがもらうという事になります。

iphoneアプリはデベロッパの取り分が70%ですが、デベロッパ登録料として毎年1万円ほどかかり続けます。またWINDOWS機しか持ってない人はMACを別途購入する必要があります。(一番安いmacminiなどでも5、6万円かかります)
こっちはデベロッパの取り分は40%とやや下がりますが、「ゲームやアプリを作って販売して儲けたい」という人にとっては初期投資(製作ソフトの購入金額1万円くらい)のみですみます。(windowsマシンならほとんどの人が所持してるでしょう)
androidアプリ開発並に金銭的な敷居は低くなります。

この製作ソフトで作ったアプリ・ゲームは製作ソフトのエミュレーター上で動作させたり、テスト的にPCとUSB接続した開発者所有の実機に転送して動作確認できるものの、一般向けにwebでゲームデータを無料配布はできないようにします。
(製作ソフトで出力したゲームデータはそのままでは実機のランタイム上では動作しないという風にする)
メーカーサイトで審査を通った後にランタイム上で動作するようにゲームデータは加工されてからDLCとして配信されるという風にします。

販売価格は税込みで105円~1575円くらいの間でデベロッパが自由に設定可能に。
(実際にデベロッパに入るのは消費税を抜いた販売価格の40%)


<<2・コンシューマー向けにランタイムを安価な値段でダウンロード販売する>>
DSが一番国内では普及してる(3000万台以上)のでランタイム配布のプラットフォームとしてはDSを選びたいところですが、DSではDSlite以前は本体内のフラッシュメモリやSDカードスロットを搭載してなかったこともあってDLCはほとんど定着してません。
今プラットフォームとして選ぶとしたらPSP(現在国内1400万台以上でPSストア経由でDLCも結構売れてるみたい)ですかね。
ただ、PSPもそろそろ世代交代の時期に入っています。
将来的にはニンテンドー3DSやPSP2が有望でしょうか。
特に3DSならDSとの互換を取るためにペンで操作できるタッチパネルが載ってるでしょうから、ゲームだけじゃなくいろいろな実用系や変わったアプリも製作して販売できます。

メーカーAは「ユーザーが製作したゲームやアプリの代理販売手数料で儲ける」のが肝ですので、ランタイムは無料かできるだけ安価(600円~高くても1000円くらい)にダウンロード販売して、ランタイムをできるだけ多く普及させます。
ランタイムが普及すればするほど、その上で走るソフトも多く売れるようになり、その代理販売手数料収入も増えていきます。


<<3・ユーザーが「1」で製作したゲームやアプリを審査して、一定の水準を満たしているものについてはメーカーAが代理でDLCとして販売する>>
二次創作や著作権を侵害してるもの・アダルトなものはハードウェアメーカーがDLCとして有料配信するのを認めないでしょうから、そういうのは審査で通さないようにします。
あと不審な挙動をする(個人情報を外部に送信するなど)のも組み込まれてないかを入念にチェックします。

あまりにもクオリティが低すぎるものは審査で落としますが、「惜しい」物については、どこをどう直せば次回の審査で通りそうかきちんと製作者に告げることにします。


・・・・・・・と、上記三点がメーカーAがやるべきことになります。

収益的に見ますと、メーカーAにとっては
「PC向けの製作ソフトの販売で収益」が入り、
さらに「ランタイムの販売収益」で利益が上乗せされ、
さらに「ユーザーが製作したゲームやアプリの代理販売手数料(30%)」でがっぽり儲けるということができます。

PC向けの製作ソフトが1万本売れ、コンシューマー向けのランタイムが600円で200万売れ、ランタイム向けのゲームやアプリが平均単価200円で500万本/年ダウンロードされたとすると、これだけで数億の儲けが毎年入り続けることになります。
国内だけなく世界でも展開すると、毎年の収益は十数億かそれ以上に増加するでしょう。
製作ソフトのサポートや審査のための人件費もかかりますが、メーカーAにとっては「毎年結構な金額を出し続けてくれる打ち出の小槌」を手に入れた状態になります。

ランタイムで動作するゲームやアプリは、「小銭を稼ごう」と思ったユーザーがPC向けの製作ソフトを買ってくれた上でとっとこ製作してくれるので、iphoneアプリやandroidアプリみたいにどんどん増えていきます。
(こっちは有料アプリオンリーで無料のアプリは一切配信しないので、その点では増加スピードはもうちょっと下がるでしょうが)

消費者からすれば、「このランタイムというのを買えば、自分のPSP(や3DSやPSP2)でiphoneやandroid端末みたいにいろいろなソフトを購入してちょっとしたゲームを楽しんだり、機能をどんどん追加できる」という風になれば、ゲームやアプリが充実していくにつれランタイムの魅力が増して新規ユーザーをどんどん獲得し、そのランタイムが普及すればするほどランタイム上で走るゲームやアプリもますます売れていくという風になります。
基盤を一度築いてしまえば、勝手に成長していく一種のエコシステムができあがると。

自前のハードを持たないただの一ソフトウェアメーカーが、コンシューマーのプラットフォームをちゃっかり利用してゲームやアプリの代理販売手数料でがっぽり儲けられるというわけです。
そしてそのゲームやアプリはユーザーが勝手にどんどん製作してくれるので、製作コストはかからない。
「ユーザークリエイトコンテンツ」というのが数年前から注目されるようになりましたが、さらに発展させて「ユーザーが製作したコンテンツを代理販売してソフトメーカーが儲ける」という風にすると。


上記はソフトウェアメーカーにとってはかなりおいしい話なのですが、実際にやろうとすると、下記の二つの問題点が浮上します。

<<ユーザー製作ゲームやアプリをDLCとして配信すると、今までの一般的なゲームのDLCと比べて登録されるDLCが頻繁に増加して数が膨大になるのでは?>>
例えばPS系のハードでDLCを配信する場合はPSストアにDLCを追加していくということになりますが、今回の場合審査を通ったDLC(ゲームやアプリ)が毎日結構な量追加され続けるという風になってしまいます。
たいていのソフトのDLCは、数日あるいは数週間に数個追加されていくといった感じなのですが、今回の場合は毎日数十~数百のDLCがどんどん途切れる事なく追加されていくという風にもなりかねません。

そのように異様な速度で増加するDLCの配信をハードウェアメーカーが果たして認めるのか?
ハードウェアメーカーが配信を許可しない場合は、メーカーAが独自にサイトを構築して、そちらで独自に課金してランタイム上で動作するゲームやアプリデータを販売する必要があります。
独自の販売サイトを構築した場合は、ハードウェアメーカーへの支払い手数料30%は必要なくなるものの、サーバーの維持管理費・販売ユーザーへのサポート費用などがかかるようになりますし、ハードウェアメーカーが用意したストアとは別での販売だと、ランタイム内にサイトへジャンプしてDLCを買えるようにしてもDLCの売れる数はかなり減少するでしょう。

<<そもそもハードウェアメーカーがこのようなソフト・システムを許可するか?>>
アドベンチャープレイヤーが一応前例としてありますが、あのソフト用に有料配信されたゲームデータは「フロムソフトウェアが別の会社と提携して作ったもの」で、数もそんなに多くありませんでした。
しかし、今回の方式では「アマチュア・プロ問わず誰でもソフトを開発できる」ので、実際にやってみたら膨大な数の量のソフトが一気に登場することになるでしょう。
iphoneやandroidアプリでは、「あまりにもソフトウェアが増えすぎて食い合いが起こり、ソフト一つ一つはあまり売れない・注目されない。開発コストを度外視したアマチュアならともかく、プロのメーカーにとってはあまり旨みのない市場になっている。儲かるのはアップルばかり」という風になってしまってます。
同じ事が今回の市場でも当然起こりえます。
ハードウェアメーカーにとっては、ハードウェアメーカーが用意するストア経由で販売されるなら、このエコシステム向けのアプリが増えていってもハードウェアメーカーの取り分(販売手数料30%)はしっかりと入ることになるのでその点では問題はありませんが、しかしメーカーAとは別のソフトウェアメーカー達にとってはあまり気持ちのいいものではありません。
iphoneやandroidのゲームやアプリは、フルプライスのゲームと比べて明らかにボリュームが無い・作りこみも甘いのでフルプライスのゲームはあまり食われることはないでしょうが、DSiwareやPSP向けの安価なダウンロードゲームを配信してるメーカーにとっては膨大なミニゲーム・アプリが別に存在するとそっちに客を食われてかなりのダメージを受けることになるでしょう。(PSP2や3DS向けのミニゲーム製作会社も同様)
多くのソフトウェアメーカーの顔色も伺わないといけないハードウェアメーカーが、果たしてこのようなエコシステムを許可するでしょうか?
DLCの販売はおろか、ランタイムの販売さえ「今回は許可できません」という事で不可となることも……。
(そもそも、そういうのを認めるくらいならハードウェアメーカー自身がそういう仕組みを作ってしまうかも)


個人的には、自宅のPCでPSPやニンテンドー3DS・PSP2向けのちょっとしたゲームや実用アプリを開発でき、それを自分の携帯ゲーム機で気軽に動作できるようになったら面白いと思います。
「こういう機能が欲しいなぁ」と思った際には、開発ソフトで作成して、自分の携帯ゲーム機に組み込めると。
(違法フェームウェアを導入すれば携帯ゲーム機でも自作アプリが動作できるという話も聞きますが、さすがにそういうのに手を出すのは…)

また開発者ではなく消費者としてみても、iphoneやアンドロイド携帯みたいにいろいろなアプリを購入してPSP2や3DSの機能をどんどん追加していけるとなったら嬉しいですね。
現時点でもソフトウェアメーカーがDSiwareやPSPのダウンロードソフトなどでソフト配信を行ってますが、あまり充実してるとはいえません。
個人も参加できるようになったらもっと多種多様なアプリが登場するのではないでしょうか。
どんな物であれ、ゲームソフトやアプリがどんどん充実していくと、ハードを購入してない人達にとってもそのハードを購入する動機が増していくことになるでしょうし。

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04/03/2010

謎のゲーム機画像いろいろ

まずはじめに、以下に掲載している各種画像・および情報はメーカーの許諾を得てから掲載しているものではありません。
本来なら6月に行われるゲームショーのE3で大々的に公開される情報を、勝手に無許可で先取りして公開していますので、E3でのサプライズを楽しみたいという方はこの先は読まずにブラウザを閉じることをお勧めします。
「どうせ後で知る情報だから、今知ってもいいや」という方だけお読みください。
上記ご理解いただけた方のみページを下方向へスクロールしてください。 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 

0001 

机の上に謎のゲーム機があります。
どこのメーカーのかはあえて伏せますが、ソニーのPSP2ではないことは確かです。

大方の予想を裏切り、なんと今回は一画面液晶を搭載です。
「え?二画面じゃないの?でもすでにメーカーが公開してる情報ではDSと互換性があるみたいに言ってたのに・・・。」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、察しのいい方なら液晶の形を見て「あぁ、そうきたか…」と思われるかもしれません。
二画面ではありませんが、きちんとDSとの互換性は有しています。

とりあえずおおまかなスペックから。

0002 

搭載している液晶の解像度は854x512ドットです。
一般的なワイドVGAの解像度に縦の解像度をちょっと増加させた感じですね。
4月2日に854x480の携帯電話向け3D液晶ディスプレイをS社が発表しましたが、採用してるパネルは同じS社製ではあるものの、あれとは解像度や大きさが異なったこのゲーム機用にカスタイマイズしたパネルを搭載しています。
解像度が854x480とかではなく854x512というのにはわけがあります。(具体的には後述します。)

もうすでに報道されているように裸眼立体視ができる液晶です。
裸眼立体視を実現するための方式はいろいろありますが、今回採用されたのはコストも安く搭載できるパララックスバリア方式と言われるものです。
液晶の前に偏光フィルタが搭載されており、裸眼立体視機能をONにした場合は液晶の前に配置された偏光フィルタの向きがピクセル単位で変わり、奇数列のピクセルの画像を左目の方向へ、偶数列のピクセルの画像を右目の方向へと偏光し、それによって左目と右目に別々の映像を見せて裸眼での立体視ができるようになっています。
OFF時は偏光フィルタが透明になり光を素通りさせるようになっているので854x512の解像度が使え、ON時は横方向の解像度が左右用に分けられ半減して解像度は実質427x512となります。

0003

このゲーム機はDSやPSPのようにゲームやアプリによって縦にしたり横にしたりして使用するのですが、上記のように画面を縦にした時は偏光フィルタの向きも調整されて縦画面時にも立体視ができるようになっています。
(その場合の実質解像度は256x854となります。)

0004 

液晶の視野角についてですが、偏光フィルタON時はかなり狭くなります。(狭いというか正面から適性な距離でみないと何がなにやらわからない画像になる)
またON時は画面が少し暗くなります。
上記は偏光フィルタをOFFにして画像ビュワーでカラーバー画像を表示して正面から撮影したものです。
液晶画面をデジカメで撮影した画像なので発色があまりよくないように見えますが、実際は肉眼で見た場合は発色も良く綺麗にみえます。

0005 
液晶の長辺を横方向にして上方向から見た場合はこんな感じです。
他の液晶同様上下方向から見た時は少しの角度でもかなり色が変化してしまいます。
これはまぁ仕方ないでしょう。
ちなみに上側面にはPSPと同じくミニusb端子が見えますが、このミニusb端子から充電したり(DSシリーズと違ってAC電源用の端子はこのゲーム機では搭載してません)、wiiと接続してVC(バーチャルコンソール)のゲームをムーブして持ち出せたり、WiMAXなどの通信ユニットを取り付けたり(無線LANユニットも標準で内蔵してます)、この上側面を下側にして別売のミニキーボードにドッキングしてブログやSNS・メールの文章作成などができます。
一般の方は関係ないでしょうが、開発用のSDKをインストールしたPCとusbケーブルで接続すれば、テストプログラムを実機に転送して動作確認ができたりします。

0006 
左右方向から見た場合は色変化は大きくありません。左右方向の視野角はそこそこです。
左側面にあるのはDS兼○○○カードスロットひとつ、SDカードスロットひとつです。


タッチパネルについてはDSシリーズでは感圧式のタッチパネルが採用されていました。
しかし感圧式タッチパネルはマルチタッチ機能を搭載するのが難しく、また指のように大きい面積で押された場合は圧力が分散され、強く押さないとうまく反応しないという難点がありました。
iphoneやipod touchなどに採用されている静電容量式のタッチパネルは指でのタッチには素早く反応するのですが、ペンとは相性が悪いです。
iphoneやipod touch用のペンを購入された事がある方なら、反応があまりよくなくてがっかりした事がありますよね。
しかもあれ先がやけに太いんですよね。

このゲーム機で搭載されているタッチパネルは「光センサー式」のタッチパネルです。
指でのタッチもペンでのタッチもどちらも快適に反応するという優れものです。
光センサー式のタッチパネルは今のところはコストが他のタッチパネルよりやや高いという難点がありますが、世界で何千万台も売れるであろうこのゲーム機で採用すれば量産が進み、将来的には現在の感圧式や静電容量式のタッチパネルと同等になるものと思われます。
「光をバックにすると誤作動を起こす場合がある」という難点が光センサー式のタッチパネルにはあったりしますがこの誤作動についてもじょじょに改善されていっており、将来的にはペンでも指でも快適に入力できるこの光センサー式のタッチパネルが主流になっていくのではないでしょうか。
製造工程で液晶内に光センサーが組み込まれているため、感圧式や静電容量式に比べてパネルの厚み(液晶+タッチパネル部の厚み)も薄くできます。
このゲーム機ではマルチタッチは5点までを同時に認識できます。

採用されているのはS社の光センサー式のタッチパネルの第二世代タイプです。
昨年4月に発売されたネットブックのMebius PC-NJ70A-Bなどのトラックパッドに採用されていた光センサー式のタッチパネルは第一世代タイプでした。
あれは解像度は854x480で同時発色数は65536色でしたが、この第二世代タイプは同時発色数が26万色に増加し、また光による誤作動も起きにくいように改良されています。
実際に開発室でもいろいろなロケーションで動作テストしてみましたが、光をバックにしても誤作動は起きにくくなっていると思います。

光センサー式タッチパネルは、「(細い)ペン先で押した場合」と「(太い)指先で押した場合」をきちんと区別できたりします。
センサーが押さえている箇所の「面積」や「おおまかな形」を二次元画像的に判断し、ソフトウェア側でその情報を扱えるという利点があります。

0007 

本体に標準搭載されているアプリ「手描きメモ帳」を起動してこのようにペンで適当に書いてみました。
純正のペンはもちろん、DSのタッチペンとか、鉛筆やボールペンの裏、耳かきでも描けます。

0008 

ペンで描いた線の上を指でこすると線が消えました。
「ペンで押した場合はペン描画モードにし、指で押した場合は消しゴムモードにする」という風にアプリ側で設定すれば、このように指でこするとペンで書いた線を消すことができるわけです。
ツールを切り替える手間もなく瞬時に消しゴムモードにできると。
もちろん「指で押した場合」に動作するのが「消しゴムモード」ではなく「マーカー」とか「筆」とかでもいいわけです。
また指の側面やペンの側面で画面をこすると横長(あるいは縦長)の長方形の形に画面が遮られるのですが、光センサーはそれを認識し、また別のモードを作動させることもできます。
ちなみにこの「手描きメモ帳」にはレイヤー機能はありませんが、このゲーム機はメモリを128MB搭載していますので、ある程度の枚数のレイヤーが使えるお絵かきソフトなども各メーカーから出ることでしょう。

いい事だらけの光センサーですが、残念ながら裸眼立体視機能(偏光フィルタ)がONの場合はタッチパネル機能は使用できません。
タッチパネル機能と裸眼立体視機能は排他的にしか利用できなくなっています。


次にサイズとか見てみましょうか。

0009 

少年ジャンプと並べてみるとこんな感じです。

0010 

重ねてみるとこんな感じです。

0011 
厚みはこんな感じ。
ジャンプの2/3くらい、DSliteのたたんだ状態とほぼ同じ厚みです。

0012 
少年コミックスとの比較の方が大きさがわかりやすいですかね?
画面を縦にした時の高さは少年コミックより少し高い程度です。

0013
重ねてみると、横方向は少年コミックよりやや短い感じです。
お手持ちの少年コミックとDSiやDSliteを比較するとわかると思いますが、このゲーム機はDSiやDSliteのたたんだ状態よりやや大きくなっています。


0014 

「光センサー式タッチパネル」のニュースを見た事があるなら知ってる方もいらっしゃるでしょうが、光センサー式タッチパネルは簡易スキャナーとしても機能したりします。
上記のようにジャンプに画面を下向きにして置きます。
あ、背面に見えている灰色のボタンはL、Rボタンですね。
中央のくぼみには「分解を禁ずる~」みたいな文章とシリアル番号が書かれたシールが貼ってあるのですが、このシリアル番号が映ると身元がばれてしまいますのでモザイクをかけてあります。
ネジ穴は四つ見えますが、指で押さえてみるとこの中央のシールの下にももう一つネジ穴が存在しているようです。
分解して中の基板の画像も撮影してみたかったのですが、さすがにシールをはがすわけにもいかないので、まぁ分解はimpressさんやポケットニュースさんなどにまかせましょう。

画像ビュワーの「タイマー式スキャン」ツールで5秒後にスキャンするように設定してジャンプの上に液晶面を下にして置いて5秒待つと…。

0015 

ほら、液晶画面を見てください。
ちょっと色が変わっていますが、ジャンプの表紙をスキャンできました。

0016

もちろんジャンプの表紙だけでなく中身とかもスキャンできます。
中身をスキャンする場合は、できるだけ平らになるように指でしっかり雑誌を抑えてスキャンします。

0017 

と、このように雑誌やノート・教科書・名刺などの平面物の部分的なスキャン(画面サイズにおさまる範囲)をしてゲームやアプリで使えますし、起動時に指紋をスキャンして個人認証をしてから本体を起動するかどうかを選択することもできたりします。


0018 

十字キーやABXYボタン、SELECT、STARTボタンを見かけなくてやきもきしてる人もいるかもしれません。
「もしかしてiphoneアプリみたいにソフトウェアコントローラーで画面上に表示されたボタンを押すようになってしまったの?あれ使いにくいんだよなぁ」と思った人もいるでしょう。
安心してください。
上記は「タブレットモード」と呼ばれるモードで、指やペンでのみ操作するアプリやゲームを使用する際に利用するモードとなっています。
DSソフトでも、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」などのようにタッチペンオンリーで操作できたゲームはこのモードのままプレイできます。
(ただしこのモードではマイクが使えませんので厳密には脳トレもマイクを使うトレーニングはプレイできません。)

0019 

本体側面を見ると、このゲーム機は二つの板を張り合わせたようになってるのが確認できると思います。
資料によりますと上部を「液晶パーツ」、下部を「コントローラパーツ」と呼称するようです。

0020 
このようにコントローラパーツを

0021 
ぐりんと回転させまして

0022 
さらにカチッと音がするまで下へひきだすと、このようにボタン類が使用できる「横画面モード」にすることができます。
このゲーム機用のゲームやアプリでは「タブレットモード」「横画面モード」「縦画面モード(後述)」の3タイプのモードいずれかでプレイするようになっています。
(正確にはタブレットモードでも横持ちと縦持ちの二種類があります)
ソフトメーカーはどのモードでプレイをしてもらうか想定した上でソフトウェアを設計・製作する事ができるようになっています。

開発のためのデバッグ機なので派手な塗装がされておらずやや簡素なデザインに見えますが、6月のE3ではいくつかのカラーバリエーションに塗装されたのが展示されるようです。
なお、来年3月期に発売される実際の製品版では、この試作機やE3で展示される機体とはボタンや各種端子の位置、デザインが多少変更される場合もあると思います。

0023  

十字キーのやや右下にあるのがアナログスティックです。
一部では「三次元的な入力ができるアナログスティックを搭載」みたいに報道された事がありますが、それは嘘で、このアナログスティックは普通のアナログスティックです。
多分後述する「3D(三次元)ポインティング機能」とごちゃまぜになってるものと思われます。
セレクトとスタートボタンの左右上方にあるのがステレオスピーカー孔。
セレクトとスタートボタンの中央やや下にあるクリアパーツのボタンはwiiなどにも搭載されているhomeボタンです。
このボタンで裸眼立体視のON・OFF設定をしたり、音量を変えたり、homeへ戻ったり各種本体設定を変更できます。
homeボタンの下にあるのがマイク孔。
画面には映ってませんが、本体の傾きを検知するセンサーもこのコントローラーパーツに内蔵されています。
振動機能は残念ながら搭載は見送られました。

一番上部の左右についてる穴の開いた円筒二つはカメラです。
このゲーム機はDSiやDSiLLと同じようにカメラを二つ搭載しているのですが、このカメラはそれぞれ独立して180度回転し、円筒両端の灰色のリングに指をかけて回転させることによって、カメラを両方ともプレイヤー側に向けたり両方とも向こう側に向けたり、片方をプレイヤー側に向けてもう片方を向こう側に向けたりできます。
カメラを両方ともプレイヤー側に向けた場合は二つのカメラでプレイヤーの顔を立体的に撮影して取り込んでテクスチャつきの3D顔モデルデータに変換してソフトウェア側で使用できたりします。この機能を使えばアバターとしてゲームや3DSNS内に自分を登場させる事ができます。
ただこのゲーム機の3D性能はPS2とゲームキューブの中間くらいの性能ですので、顔の細かい凹凸は省略されますが。
(SDKに収録されているキャプチャ用のライブラリでは取り込み時に使用するポリゴン数を設定して取り込みを行えます)

二つとも向こう側に向けた場合は二つのカメラで静止画や動画を撮影してSDメモリーカードに保存し、それをあとで裸眼立体視機能ONで立体的に再生して見る事ができます。

このゲーム機はテレビ電話ができるアプリが標準で搭載されているのですが、無線LANなどでネットを介して立体画像と音声を相手の本体に転送し、相手側では裸眼立体視機能をONにすれば、通信相手が現在撮影している本人の顔や物、景色などを転送先の本体で立体的に見る事ができるようになっています。
より進化したテレビ電話ですね。
これは実際にやってみると、液晶画面の向こう側に小さい人が住んでるようなちょっと不思議な感じがします。
開発室でもこの機能は大人気です。


0024

一旦タブレットモードに戻してから、このように縦にし、

0025

コントローラパーツを引き出すと、「縦画面モード」と呼ばれるモードになります。
旧DSソフトは基本的にこの縦画面モードで遊ぶことになります。
また○○○用ソフトもこの縦画面モード向けに作ったりもできます。
縦シューティングとかと相性が良いですし、画面の下半分あるいは1/3あるいは自由なサイズでステータスやマップ・アイコンなどを常時表示するエリアにしたゲームなどを作ったりもできます。
液晶画面は一つですが、DSの時のような二画面的な使い方もできると。

0026 

DSソフトの無限のフロンティア(1作目の方)をDSカードスロットに入れて起動してみました。

液晶の解像度は横置き時に854x512と説明しましたが、縦置き時は512x854となるわけです。
DSの液晶は256x192のパネルを縦に2個搭載してましたので、つなげてみると256x384となります。
このゲーム機では基本的にDSソフトを縦横2倍ずつの整数倍拡大で劣化なく表示しますので、512x768のエリアにDSソフトの画像が表示されます。
もちろんDSソフトを起動時は、画面の上の方をタッチしても反応しないようになっています。

上下方向には86ドットの空きができるのですが、この黒枠はユーザーが自由にカスタマイズできます。

0027

DSの二画面を上記のようにぴったりとくっつけて表示したり…

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間をこのように少しあけたり

0029
大きくあけることもできます。
DSには無かったアナログスティックを上方向に倒すと間が狭まり、下方向に倒すと間が広がります。
また、黒いエリアにはスキンを設定でき、任天堂やサードがダウンロード販売する色々なスキン(100円~200円くらい)を適用した状態でDSソフトをプレイしたりもできます。

DSソフトは縦横2倍に拡大して表示されるのですが、その際スムージング処理を行うか・行わないかも適宜homeボタンで変更できます。

0030

左がスムージングをOFF、右がスムージングをONにしたものです。
PS3のCELLのDVDアプコンや最近のテレビやレコーダーに搭載されている超解像処理などの演算コストのかかるアプコンではなく、単純なスムージング処理のため、スムージングをONにするとぼけて精細感が無くなる場合があります。
3Dソフトでジャギーが軽減されて多少は綺麗になる程度です。あまり期待はしない方がいいでしょう。


まだ仮称ですが、このゲーム機の名前には「3D」という文字が含まれています。
昨今の3Dテレビブームに便乗して裸眼立体視機能が搭載されたようにみえるかもしれませんが、実際は2007年頃から「ゲーム機に3D表示機能を取り込めないか?またどうせ取り込むなら単純に『表示が立体的になる』だけでなく、もっとゲームの幅を広げてくれる面白いギミックを仕込めないか?」という事を宮本さんが思い、開発スタッフ一同試行錯誤を繰り返した挙句現在の形になったようです。

単純な立体表示だけでなく、ゲームの幅を広げてくれるギミックとは何でしょう?
その一つが「3Dポインティング機能」であり、もう一つが「3D合成機能」と呼ばれるものです。


まず「3D(三次元)ポインティング機能」から見ていきましょう。

0031 

コントローラパーツを引き出した横画面モードにし、二つのカメラのうち右のカメラを回転させて向こう側へ向けます。
この状態でゲームをプレイする感じで本体を持つのですが、握ってみるとちょうど右カメラの前あたりに右手の人指しが来る感じになると思います。

0032 
SDKをインストールしたPCとUSBケーブルで接続し、テストプログラムを転送して何もない空間に3Dの球を表示しています。

0033

右カメラに右手の人指し指を近づけるとこのように画面の玉も手前に来、

0034

右カメラから右手の人指し指を遠ざけると、画面内の玉も奥の方に行きます。

0035 

右カメラからの距離(奥行き方向の距離)は一定のまま、人指し指を左上の方にやると球が画面の左上の方に移動します。

これが「3Dポインティング機能」と呼ばれるものです。
従来の二次元的なポインティング(縦と横方向のポインティング)とは異なり、さらに奥行き方向が加わった三次元的な空間ポインティングが行えるというわけです。

今回は撮影しやすいように裸眼立体視機能をOFFにして写真を撮りましたため、ただ玉が大きくなったり小さくなったりしてるだけのように見えますが、裸眼立体視機能をONにして実機で見ると、自分の右手人指し指の動きに応じて球が奥に行ったり手前にきたり、上下左右に移動したりと、きちんと三次元的にコントロールできているのが体験できます。

左手では十字キーやアナログスティック、背面のLボタンを操作し、右手ではABXYボタンを操作しつつ、右手人指し指でこの3Dポインティングを行うということができるわけです。
(Rボタンは指にカメラがかぶさってしまうので使用できません)

まぁこれでどのようなゲームやアプリが作れるかというと、ここは各ソフトウェアメーカーさんの腕の見せどころですね。
うちでも現在社内のプランナーさん達が必死になって新しいゲームのアイデアをああでもないこうでもないとひねり出しているところです。


さて、次は「3D合成機能」についてです。

0036

コントローラーパーツを引き出した横画面モードにするのは「3Dポインティング機能」を使用する時と同じですが、今度は左のカメラも向こう側へ向けます。
「3Dポインティング機能」はカメラを一つだけ使いましたが、「3D合成機能」は左右のカメラ二つを使います。
ちなみに機能の性質状、「3Dポインティング機能」と「3D合成機能」は同時には使えません。一度に使用できるのはどちらか片方のみです。

0037 

液晶画面にはカメラで撮影した私の左手が映ってますが、手に何か棒みたいなものを持ってるのが確認できますよね?
実はこの棒、実際に存在するわけではなく3DCGなんです。
よく見ると棒と手の接点に本来あるべき細かい影がありません。
棒と手の接点に細かいギザギザが発生しており、やや手にめり込んでるようにも見えます。
しかし、ぱっと見では、まるで本物のように合成されています。

0038
棒の表示をOFFにすると一瞬で消えました。

このゲーム機では二つのカメラで撮影した二枚の画像をリアルタイムで解析しながら、画像に奥行き情報(Z値)を付加させることができるようになっています。
本来は重い処理ですが、このゲーム機にはCPUとグラフィック用のチップとは別に画像の解析用のサブチップが搭載されてまして、このチップがリアルタイムに解析処理を行ってくれます。
(ちなみに、このサブチップは光センサータッチパネルの画像認識を補助する機能もついてまして、3D合成機能未使用時はこちらの処理を手助けしてCPUの負荷を軽減してくれます。)

奥行き情報を撮影画像が持っていますので、ピクセル単位でZ値を参照しながら、撮影画像にゲーム機側で生成した3DCGを違和感なく合成することができるようになっています。
今回はただの棒でしたが、例えば3Dの剣や銃を持たせたり、手に3Dの指輪をはめたりパワーグローブをはめたりもできるというわけです。

また、奥行き情報を画像が持ってますので、一定距離より遠くにある背景は簡単に消去したりもできます。

0039 

このように背景だけをクリッピングして消すこともできます。
この消した背景にゲーム機で生成した3Dの背景を合成したりもできます。
ダンジョンの背景は3DCG、武器は3DCG、手は撮影してる自分の手という感じにすれば、「リアル・キングスフィールド」みたいなのも作れるわけです。
しかも裸眼立体視機能をONにすれば立体的に表示されるため、自分が本当にダンジョンに入って戦ってるみたいな臨場感が味わえると。

実際はこのままでは手を早く動かすと3Dの武器はうまく追従してくれません。
認識しやすいように手などにマーカー(モーションキャプチャーなどで認識しやすいようにつける球)を取り付けたリストや指輪などをはめる必要があります。

また、親御さんがこのゲーム機を持って子供さんを撮影し、その子供さんは「変身」というかけ声とともに変身ポーズを取れば、画面内に映ってる子供さんがエフェクトとともに3DCGで作られたスーツを装着する動画が撮影できる・・・・なんてしょうもないのも作れたりします。
(これも実際は認識しやすいように体の各所にマーカーをつける必要がありますが)

0040
上記は机の上を撮影した映像に3Dの逆さ四角スイ三個を合成したものです。
実際の背景と、液晶画面に映ってる画像を見比べると、本来存在しない3DCGの四角スイが机の上の本や雑誌の奥や手前に綺麗に合成されてるのがわかるでしょうか。
なお、左右のカメラで撮影した二枚の画像から物体表面の模様を解析してZ値を計算するため、模様が無いあるいは目立たない物の場合や、光を反射しやすい陶器みたいな物の場合は誤ったZ値が付加される場合があります。
これについてはソフトウェア側で補正する必要があります。

このような感じで「自分の部屋に架空のペットやキャラクターを合成して表示(しかも裸眼立体視ONだと立体的に表示)する」という事ができるわけです。


面白いのは、一度合成した3Dオブジェクトは空間内に存在していますので、立ち位置を変えたりカメラを向けてる方向を変えれば別のアングルからその架空のキャラやペットを見たりもできます。
(大きく移動すると残念ながらうまく追随してくれませんが)

0041 

上記は先ほどのシーンを真上から撮影したものです。
最初のスキャンの段階でシーンに3DCGオブジェクトが配置されており、そのためカメラの向きを変えると背景(机の上)の向きが変わるとともに、机の上に合成された架空の3Dの四角スイの位置・向きも連動して変更されて表示されます。
この機能を使ったラブプラス++とか出たらえろいえらい事になりそうですね。


この「3D合成機能」もまたゲームの幅を広げてくれる面白い機能ではないでしょうか。



以上、このゲーム機の機能をざっと紹介してみました。
いろいろな機能が盛り込まれた次世代の携帯ゲーム機、いかがでしたでしょうか?

あ、そうそう、自分の方を向いてるカメラの位置がDSiやDSiLLみたいに本体の中央にあるのではなく左右両端にあるため、DSソフトでカメラを使ったソフト(アッタコレダ他)は残念ながら正常に動作しません。
それ以外のDSソフトはほぼ問題なく動作します。

最後におまけの画像ギャラリーを下記に掲載しましたので、よろしかったらどうぞ。 
 
 
 
・・・・・・・・というような内容でエイプリルフールに向けて3月の頭頃から「嘘の3DS(最初はDS2)」の3DCGモデルとそれを使った画像、文章をせっせと作っていたのですが、残念ながら間に合いませんでした。
来年のエイプリルフールに使うにも、ニンテンドー3DS(仮称)は今年6月のE3で実機が展示されるようなので、発表後の掲載となってしまいます。
このままデータや文章を廃棄するのもなんかもったいない気がしたのでちょっとエイプリルフールとはずれた時期ではあるものの掲載してみました。
いかがでしたでしょうか?
いかにも3DCGくさい画像でしたので、最初の方で嘘くさいと気づいた方もいらっしゃるかもしれませんね。
3DCGのへっぽこさを埋めあわすために、文章の方で機能や制限に具体性を持たせてなんとか本物っぽく思わせようとしてみたり……。

本体のデザイン・使い勝手・機能は「実際にこんな風だったら面白いだろうな。」という感じでアイデアをひねり出してデザインしました。
途中任天堂の発表があったり、4月2日にシャープの液晶の発表があったりしたので慌てて内容を修正したり。

任天堂の「3DS」ではなくソニーの「PSP2」でも良かったのですが、元から一画面のPSPが2で一画面になってもインパクトが無い、逆に3DSを一画面にすればインパクトがあるということで任天堂の3DSをターゲットに機能や本体デザインを考えてみました。

伝え聞くところによると、PSP2は3D性能はwiiと同等かwii以上、液晶パネルもWVGA(840x480とか854x480)クラスのものが採用され、性能が似通ってることもありソフトメーカーからすれば「wiiとPSP2のマルチでソフトを出しやすい」という事になりそうです。
(ちょうど現在PS3とxbox360のマルチでたくさんソフトが出ているように。)
3DSも二画面のうち片方は4月2日に発表されたシャープのあの854x480の3D液晶が採用されそうだし、3D性能自体はゲームキューブと同等らしいので、今後はwiiとpsp2、3DSの三機種マルチでソフトを出せるようになり、ソフトメーカーにとっては大変ありがたいことになるのではないでしょうか。
PSP2も3DSも普及台数を0から増やしていく事になりますが、これがもしwiiとのマルチでソフトを出せるとなると、すでにwiiは世界で6000万台以上も売れていることもあって、ソフトの開発費を回収しやすい・儲けやすいということになりそうです。
逆にwii単体で出してもwiiのユーザー層とは食い違って従来ソフトがwiiでは売れないということに現在なっていますが、PSP2や3dsのユーザーが買ってくれて三機種合計すればマルチ化のコストを考慮しても損益分岐点を越えてきちんと採算が取れるようになるということにもなりそうです。
このような感じで、マルチソフトではあれPSP2も3DSもメーカーが初期から積極的にソフトをいろいろ投入できる事になり、初期からソフトラインナップが充実することになって、今までのハードのロンチとは少々勝手が違ってくるのではないでしょうか。
(まぁ実際は3DSはROMならではの容量の少なさ・コストの問題をクリアする必要がありますが……)


今回は長い文章に最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。


<<リンクについて>>

もしこの記事をブログやサイトでリンクして紹介してくださる方がいらっしゃいましたら、できればネタバレせずにそれとなくリンクしていただけたら幸いです。
先にネタバレしてしまうと興が削がれてしまいますので。
どうせなら訪れていただいた方には何も知らない状態で読んでいただき、夢と希望をさんざん与えた挙句最後は「嘘でした」と終わったときの虚脱感を味わってもらいたいです。
リンクして紹介してくださる場合は、掲載している画像を2,3個くらいなら転載して利用していただいてもかまいません。
(転載の際は画像をリサイズして縮小してもokです)


<<おまけの注釈>>

*机の上・・・・机の上にある雑誌や本は、手持ちの雑誌や本の表紙・背表紙・側面をスキャナーで読み取ってそれをテクスチャとして箱型の3Dオブジェクトに貼り付けたやつです
 
*4月2日に854x480の携帯電話向け3D液晶ディスプレイをS社が発表しましたが・・・・まさかシャープさんがこんなタイミングで発表するとは・・・・・。多分本物の3DSの上画面にはこれが採用されるんでしょうね。
 
*液晶画面をデジカメで撮影した画像なので発色があまりよくないように見えますが・・・・液晶画面にテクスチャを張ってるだけですが、わざと発色がよくないように色を変化させたテクスチャを貼っています。視野角についての部分で見る位置を変えると画面が白く見えるのもそう。
 
*wiiと接続してVC(バーチャルコンソール)のゲームをムーブして持ち出せたり・・・・これはさすがに3DSでは対応して欲しいですね。コピーでなくてもムーブでいいので。ゲームアーカイブスのPS3→PSPの使い勝手の良さを味わうと、wiiのVCは「値段が高い」「しかも携帯機に持ち出せない」といろいろ不満点が目立ってきます。
 
*このゲーム機で搭載されているタッチパネルは「光センサー式」のタッチパネルです・・・・指とペンの両方で快適に反応させようとしたら今のところこれがベストなんじゃないでしょうか。実際の3DSは片方が静電容量式・もう片方が感圧式になりそうですが。
 
*光センサー式タッチパネルは、「(細い)ペン先で押した場合」と「(太い)指先で押した場合」をきちんと区別できたりします・・・・などと勝手なこと書いてますが、実際はどうなんでしょ?
 
*残念ながら裸眼立体視機能(偏光フィルタ)がONの場合はタッチパネル機能は使用できません・・・・偏光フィルタON時は光の方向がフィルタ部で捻じ曲がっているので正常にスキャンできず、まぁ両立は無理だろうなという事で
 
*光センサー式タッチパネルは簡易スキャナーとしても機能したりします・・・・これは本当です。もし光センサー式のタッチパネルを採用したら、の話ですが。ユーザーが手描きした絵が簡単に取り込めるし、雑誌などでも「3DSのゲームでお使いください」という感じで絵が掲載されていたら、読者は顔やオブジェクト用のテクスチャとして雑誌の絵を取り込んでゲーム内でモデルに貼り付けて使えるようになります。まぁカメラで撮影して取り込んでもいいですが、平面物の場合はスキャンしたほうがより綺麗に歪みなく取り込めるでしょう。ゲームメーカーとタイアップして特定のゲーム用のテクスチャを雑誌内に掲載すれば、漫画やゲーム雑誌の売り上げアップにも多少はつながるかも?
 
*このシリアル番号が映ると身元がばれてしまいますのでモザイクをかけてあります・・・・適当な文章を書いたテクスチャを貼ってモザイクをかけてあります
 
*ちょっと色が変わっていますが、ジャンプの表紙をスキャンできました・・・・ジャンプの表紙に張っていたテクスチャを色を変えて液晶画面にテクスチャとして貼っただけ
 
*もちろんジャンプの表紙だけでなく中身とかもスキャンできます・・・・これは実際のジャンプの中身を撮影した画像に3DCGの本体を合成しています。ジャンプの中身を開いた画像を見せることによって、「このジャンプは本物だ」という錯覚を起こさせると
 
*「タブレットモード」「横画面モード」「縦画面モード(後述)」の3タイプのモードいずれかでプレイするようになっています・・・・まず「液晶は一画面」という前提から考えた3モード切替ですが、この方式なら横画面モード対応ゲームではPSPのようにわりと迫力ある画面サイズでゲームが遊べるようになりますし、視差バリア方式の裸眼立体視機能をONにして横方向の解像度が半減しても427ドットはあるのでまぁそこそこの解像度はもってることになります。DSとの互換性は縦画面モードで確保。ボタン類が邪魔なときはタブレットモードで使えばいいと。タブレットモード時ならiphoneアプリやアンドロイドアプリも移植しやすいと。すでに携帯電話で画面を回転させるやつがあるので、あとは下方向へ引き出すようにもすれば実現できそうだなと。
 
*来年3月期に発売される実際の製品版では(中略)デザインが多少変更される場合もあると思います・・・・まぁ実際の3DSはこれとはまったくの別物になるでしょう
 
*一部では「三次元的な入力ができるアナログスティックを搭載」みたいに報道された事がありますが、それは嘘で・・・・というのは嘘で
 
*左右についてる穴の開いた円筒二つはカメラです・・・・裸眼立体視ができるならやはりカメラは二個欲しいですが、自分側を撮影する時と向こう側を撮影する時も考えると前面に二個、背面に二個の計四個も搭載する必要があり、コストを抑えるために回転式のレンズにしました。モーターで回転も良かったですが、指で回転の方がコストがかからないし耐久性もあるかなと。そういやマイクを背面にもつけるのを忘れてしまいました…。
 
*3D性能はPS2とゲームキューブの中間くらいの性能ですので・・・・実際はゲームキューブ並の性能という話がありますね。任天堂はDSの時もwiiの時もビデオチップにはあまりコストをかけなかったので、こんな感じの性能にしてみました
 
*開発室でもこの機能は大人気です・・・・脳内開発室のお話です
 
*DSソフトの無限のフロンティア(1作目の方)をDSカードスロットに入れて起動してみました・・・・DSliteで無限のフロンティアを起動してデジカメで画面を撮影し、それをテクスチャとして3DSの液晶に貼り付け
 
*基本的にDSソフトを縦横2倍ずつの整数倍拡大で劣化なく表示しますので、512x768のエリアにDSソフトの画像が表示されます・・・・ハイビジョンテレビのSD→HD変換でもそうですが、整数倍拡大でないとぼやけて画質がかなり劣化するんですよね。だから2倍拡大できるように液晶の解像度を854x512としたわけです。実際の3DSではこの問題をどうやって解決するのでしょうか。
 
*左がスムージングをOFF、右がスムージングをONにしたものです・・・・左がそのまま、右がペイントソフトでスムージングしたもの
 
*という事を宮本さんが思い、開発スタッフ一同試行錯誤を繰り返した挙句現在の形になったのです・・・・適当な嘘こいて本当にすいませんでした
 
*3Dポインティング機能・・・・カメラの前の指の距離で空間的にポインティングを行うというこの仕組みですが、そもそも普通のカメラレンズだとそんな至近距離に指を近づけたらピントがあわずぼけて認識できないのではないでしょうか。至近距離にピントがあうレンズだと逆に普通の景色や人撮影時に焦点があわずぼけそうです。実際にやろうとしたら右のレンズについては焦点距離を変化させる機能を搭載する必要があります。あと指先の認識精度を上げるためには、指先にマーカー(球)をはめるというようなこともしないといけないでしょう。
 
*PCとUSBケーブルで接続し・・・・もちろんこの架空のUSBケーブルの先は何もつながっていません
 
*液晶画面には私の手が映ってますが、手に何か棒みたいなものを持ってるのが確認できますよね?実はこの棒、実際に存在するわけではなく3DCGなんです・・・・そこらにあった掃除機のアタッチメントの棒を握ってるだけです
 
*棒の表示をOFFにすると一瞬で消えました・・・・棒を床に置きました
 
*このゲーム機では二つのカメラで撮影した二枚の画像をリアルタイムで解析しながら、画像に奥行き情報(Z値)を付加させることができるようになっています・・・・今の携帯ゲーム機に載せられるクラスのチップでリアルタイムに画像を解析してピクセル単位で奥行き情報を付加させる(しかも左右二枚の画像に)というのは難しいんじゃないでしょうか。できれば面白いですが。
 
*キングスフィールド・・・・新作はいつ出るんでしょうね?PS3とxbox360マルチでPS2のIVよりグラフィックが大幅にパワーアップした新作を出してもらいたいです。DLCで追加エリアやモンスターも配信したりして。SCEの許可を得てデモンズソウルに使った背景オブジェクトやテクスチャをアレンジして再利用すれば、多少は製作コストをおさえることができるんじゃないでしょうか。
 
*四角スイが机の上の本や雑誌の奥や手前に綺麗に合成されているのがわかりますか?・・・・背景も四角スイも3DCGなので楽勝でした

*キャラは合成された空間内に存在していますので、立ち位置を変えたりカメラを向けてる方向を変えれば別のアングルからその架空のキャラやペットを見たりもできます・・・・できれば面白いとは思いますが、今は処理速度的にリアルタイムでは無理でしょう。次々世代では実現できるかもしれませんが。机や床の上に二次元バーコードみたいな識別用の紙をおけば、机や床の傾きを読み取ってそこにキャラや動物をリアルタイムで合成して表示してアングルを変えて見るということは現在でもすでに実現されています。

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04/22/2009

test drive unlimitedをいまさら購入しました



広大なオアフ島を走る事ができる名作ドライブゲーム「test drive unlimited(テストドライブ アンリミテッド)」をいまさらですが購入してしまいました。

PC版とxbox360版が出ているのですが、私はxbox360を持っておらず360版を買う場合は本体も買う必要があって金がかかりすぎるので、結局PC版を購入しました。
(PC版だと所有しているハンドルコントローラーGT forceが使えますし)
ただ、PC版はセーブデータが時々化けるようで、こまめにバックアップを取らないといけないのが面倒ですね。

我が家のPCのグラフィックボードは現在geforce7900GSで、これはあまり性能は良くないのですが、HDRをOFFにすると1280x1024の解像度(さらに2xAA)で一応滑らかに動いています。
HDRをONにするとAAがかけれなくなる上、解像度も1024x768とかに落とさないとフレームレートが低くなってしまうため、HDRの方は残念ながら諦める事に。

購入は安く買えるという事で海外版をダウンロード購入したのですが、DLでtest drive unlimitedを販売してるのは現在direct2driveか、イギリスの方のatariストア(uk.atari.com)の二箇所しかないようですが、test drive unlimitedの販売元だからという事でatariでダウンロード購入してみたら、えらい目にあいました。
価格自体は日本円にして2300円くらいと安かったのですが、いざ支払いを終えてダウンロードを開始したら、光回線なのに距離が遠すぎるせいか、データの転送速度がめちゃくちゃ遅い…。
結局2.8GBのゲームデータをダウンロードし終わるのになんと8時間もかかってしまいました…。

ダウンロード版は起動時にアクティベーションを行うようで、PCの買い替えなどの場合再認証とかちょっと面倒な事になるかも。
イギリスのatariからダウンロード購入したのに、インストールしてみるとゲーム中のテキストのほとんどが日本語化されるというのはちょっと不思議ですね。

うちの環境限定かもしれませんが、何故かIEを起動してる状態でtest drive unlimitedを起動しようとすると100%の確率で起動が失敗します。
で、IEを終了してからゲームの起動を試みると、何事も無かったかのように一発で起動するんですよね。
うーん、謎です。

ハンドルコントローラーでプレイした方が臨場感があるのですが、設置するのが面倒なのでメインはPS2のコントローラーdualshock2をusb変換機でつないで操作しています。
(PS2コントローラーで遊ぶ場合は、残念ながら振動には対応してないみたい)
ステアリング感度を重めにすれば、アナログスティックでもわりと良い感じで操作できます。

オプションで座席の奥行きや高さを設定できるのは良いですね。
これは是非他のレースゲームでも採用して欲しいです。
(ドライブ視点にすると座席の高さが低すぎてコースが見にくくなるレースゲームとか結構あるので…)


このゲームの肝である「広大な島を読み込み無しでずっと走り回れる」というのは「すごい」&「楽しい」ですね。
グラフィックのクオリティはそこそこ高いのに、1600平方kmもの広大なエリアを読み込み無しで走り続ける事ができます。(実際は裏でせっせとHDDからメモリにデータが転送されてますが)
オアフ島の外周部は200kmくらいあるようで、時速80kmくらいで走り続けると、なんと2時間以上もドライブ可能という事に。

都市部・山岳部・海岸線とエリアも多彩で、景色もどんどん移り変わっていくので単に走ってるだけでも楽しいです。
車線も1車線・2車線・4車線と色々あって、狭い一車線道路で他の車にぶつからないようにちんたら走った後に、四車線の高速道路に乗り入れて猛スピードで爆走した時のあの気持ち良さといったら…。

まだプレイ開始し出して間もないのですが、「車を指定の場所まで運転して届ける」という依頼がもっぱらお気に入りです。
まったくぶつけないで目的地まで到着するともらえる賞金にボーナスが加算されるため、安全運転を心がけて15km~20kmの長距離を目的地までゆっくりと走っていくのがなんだか非常に楽しいです。

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↑PCに搭載してるグラフィックボードが非力で、すでにxbox360本体を持ってる人は素直に360版を買った方がいいかも。
360版ならAAとHDR両方ONの状態で1280x720の解像度で遊べるようです。

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04/17/2009

FF13の発売日とかDLCとか

FF13体験版に「2009 WINTER」と表記されているので「今年出るかも?」という話になってますが、私は多分FF13は2010年3月頃に出ると思います。

PS3はまだ本体が国内では300万台越した程度で、今年末の段階ではおそらく400万台程度になりそうです。
12月にFF13を出したとしても、実売ではギリギリ200万本いくかどうかでしょう。
スクウェアエニックスとしては、少しでもPS3の販売台数が多い状況でFF13を投入したいはずで(だからといっていつまでも先延ばしできませんが…)、今年末ではなく三ヶ月程度延ばして出すのではないでしょうか。(「2009年冬」ではなくなるものの、「2009年度の冬」でもあるし)

さすがにPS3は今年の秋(10~11月)頃には値下げして、29800円~34000円くらいになって今より買いやすくなるはず。
値下げ効果とGT5を2009年年末~2010年2月あたりに出してPS3の販売台数を増やし、2010年3月頃には国内でも累計470万台くらいになっていると思います。
その状態でFF13を出せば、なんとか実売で230~250万本くらいと前作並に売れるのではないでしょうか。


FF13の開発費(ローカライズ費用含む)・宣伝費をあわせると、いくら多く考えても70億円は越さないでしょう。(実際はもっと下だと思います)
ソフトの価格を1万円としてメーカーの取り分を1本あたり5000円とすると、140万本で開発費・宣伝費は回収できる事になります。
この数字は余裕で達成できるので、「開発費の回収」という点では特に問題はないでしょう。
ただ、FFシリーズの本編はドル箱タイトルなので、「開発費を回収できた」程度で満足はできず、スクエニとしてはできるだけ金を多く稼ぐ方向にもっていきたいでしょう。


儲けを増やすにしても、「ソフトの価格を上げて単価を増やす」というのはあまり得策ではないと思います。
SFC時代はFF6が税別で11600円という価格で出ても260万本くらい売れましたが、あれは当時SFCが1200万台以上普及していたからであって、500万台にも達していないPS3でFF13を一万円越えの11000~12000円で出してしまうと、いくら店頭で多少の割引があるとは言え「ちょっと高い」という印象を与えてしまい、販売本数が国内では150万本以下で終わってしまう事になりかねません。
単価を上げても販売本数が減るので結局儲けが増えるかどうか疑わしいし、なにより販売本数が減る事は「ブランド力の低下」を示す事になってしまいます。
ドラクエ9が前評判があまりよくなく、ソフトの価格がドラクエ8の税込み9240円から税込み5980円に大幅に下がって1本あたりの儲けも減ってますが、それでも1000万本や500万本はおろか300万本を下回る数字を叩き出し、販売本数・利益双方の面で前作割れとなってしまいそうです。
「ドラクエ9でドラクエのブランド力が落ち、それに続いてFF13でFFのブランド力まで落ちた」という事になると、今後のスクエニの経営に暗雲がたちこめてしまいます。(さすがに潰れはしないでしょうが)
そのため、販売本数をいたずらに減らしてしまう「ソフトを高い価格で出す」という手は安易に取れず、FF13の価格はドラクエ8の税込み9240円からちょっとだけ高い税込み9970円とかその程度におさまるのではないでしょうか。


じゃあどこで金を儲けるかというと、やはりDLC(ダウンロードコンテンツ)で金を稼いでいくしかないと思います。

RPGはクリアすると売られてしまいやすく、そのせいで発売直後から中古ソフトが大量に出回り新品の売り上げを阻害する事になってしまいます。
その対策としてドラクエ9ではソフト発売後も無料で追加のクエストを順次配信し、すぐに中古に売られないようにしていくつもりです。
FF13でも同じように「クリア後すぐにソフトを売られない」ように、追加のサブストーリーなどを順次配信していくのが良いのではないでしょうか。
ただし、ドラクエ9と違ってFF13の場合は「有料で配信」ですが。
データ自体は(ユーザーとしては嬉しくないけど)最近増えてきた「アンロック形式」であらかじめ収録しておき、「金を払えば追加のエピソードが楽しめる」という風にすると。

本編をクリア後、「好きな人はサブストーリーが楽しめるDLCを買って各キャラの過去のエピソードや後日譚もお楽しみください。」という感じになっていれば、「より物語を楽しめる」という事でお金を出して追加エピソードをいろいろ買っていく人もいる事でしょう。
2,3のダンジョンと30分~1時間程度の物語を収録したものを一つ200~300円程度で1,2週間毎に一つずつ解禁していけば、「ソフトを中古にすぐ売られる」対策になってFF13の販売本数の増加に貢献しつつ、「ソフトを新品で買った人はもちろん中古で買った人もDLCでお金を落としてくれる」という事になりそっちでも儲けを増やしていく事ができます。(FFクラスになるとDLCでも億単位の収入があるでしょう)
RPGは特に中古での回転率が高く、そのせいで「新品で売れた数と同数か2倍以上の人が中古でプレイしている」というデータがありますが、DLCならその数多くの中古組からもお金を儲ける事ができます。
(さらに1,2年後に出るBEST版を購入したユーザーからも)

ソフトのみで全てのエピソードが楽しめるにこした事はないのですが、開発費が高騰したり、またどの機種に限らず最近ソフトがあまり売れなくなってメーカーも苦しくなってきてるので、こういう形で儲けようというのはありではないでしょうか。
本編できちんとボリュームがあるなら、仮にDLCがアンロック形式であっても文句を言う人はあまりいないと思います。
ナムコさんみたいに「本編のボリュームを意図的に減らし、追加のDLCを買う方向に仕向けている」という風でない限りは…。
(PS3はHDDを標準搭載しているので、アンロック形式ではなく「戦場のヴァルキュリア」みたいにきちんとイベントデータを新たに作成した方式のDLC配信もできますが)

PSPでDLCの配信が解禁された事もあり、FFに限らずこれからのRPGは追加のエピソードや追加のコスチューム配信でも儲けていく事になるのではないでしょうか。

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04/03/2009

xpand rallyが面白いです。

ラリーゲーム熱が再燃して、昔買ったPCのmobil 1 rally championshipをプレイし直したり、PS2のWRC(1作目)をプレイしたり、中古で今さらWRC4を買ってプレイしてみたりとラリーゲーム三昧です。
(腕はあまり良くないんですけどね。)
WRC4は1作目のWRCとは別物のようにグラフィックも操作感も向上していますね。
さすがにPS3の画質に慣れた今では、やや物足りないですが。

PCのラリーゲームの体験版も色々ダウンロードしてプレイしてみたのですが、xpand rallyというゲームがツボにはまって、結局製品版を買ってしまいました。
steamというPC用のゲームをダウンロード販売しているサービスで購入したのですが、いくらだったと思います?
GTIレーシングというレースゲームとセットでなんとたった800円です。安すぎる…。
値段が馬鹿みたいに安いですが、xpand rallyもGTIレーシングもどっちもわりと面白いです。

GTIレーシングはxpand rallyを作った会社が製作したレースゲームで、インターフェイスとかゲームエンジンはxpand rallyのを流用したのが一目でわかります。
ゲームエンジンはどっちも同じもののようですが、挙動はかなり違いますね。
xpand rallyはターマック(舗装道路)もあるものの、グラベル(砂利道)を走るのがメインのラリーゲームです。
グラベルを走ってる時の挙動はかなり良いのですが、ターマックを走ってる時はかなりフラフラしてこっちはあまり気持ちよくありません。
挙動はリチャードバーンズラリーのようにきつきつのシミュレーターよりではなく、かといってゲームゲームしすぎた挙動でもあらず、ほどよい按配で車の重さを感じながら車体を滑らせてコーナーをクリアしていく事ができます。これがかなり気持ちいい。

GTIレーシングの方はグラベルもあるものの、ターマックを走るのがメインのレースゲームで、タイヤがきちんとグリップしてるのを感じられる挙動になってます。グラベルもxpand rallyほどではないものの、そこそこ気持ちいい挙動になっていると思います。

どっちのゲームもチャンピオンシップモードではステージを転戦しながらお金を稼ぎ、稼いだ金で新しい車を買ったり車のパーツを買って強化していく…といった感じになっていますが、xpand rallyの方は結構難易度が高いです。
ステージを1位でクリアするには自分の車をそこそこ強化して、その上で腕もきちんと上げてステージをできるだけ短時間で走らないといけません。シミュレーターモードだと車体が壊れやすくて高い修理費を請求され、稼いだお金が修理費に消えていくという事になりかねません。
しかも車体を強化すると、壊した場合の修理費もどんどん高くなっていくという…。

GTIレーシングの方は難易度はかなり低く、車を強化するとかなり勝ちやすくなります。
車を壊した際の修理費もかなり安いので、お金が貯まりやすいです。
発売されたのはxpand rallyの方が先のようで、おそらくユーザーから「難易度が高い」という声が多いなどで、次の作品であるGTIレーシングはわりと簡単に進めるように難易度を落としたのではないでしょうか。

xpand rallyの方は車が障害物にぶつかった場合、車体だけでなくなんと乗ってるドライバーもダメージを喰らうという風になってます。
しかもあたり所が悪いと、「ドライバーが一撃で即死する」という悲惨な目にもあったりします。
「車が潰れて走行できなくなる」というのはmobil 1 rally championshipなどでもありましたが、「ドライバーが死ぬ」というラリーゲームはこのソフトくらいではないでしょうか?
ドライバーが死ぬとプレイヤーにもペナルティがあって、キャリアを一つ巻き戻されるんですよね。(3~4つのステージをクリアするたびにキャリアが一つ進みます)
クリアしやすいステージを何度も何度も走ってお金を貯めて新しい車を買い、さらにお金を稼いでパーツを強化していって早い車を作ったのに、油断してコース脇の障害物に猛スピードで衝突してしまい、たった一撃でドライバーが死亡。キャリアが一つ分巻き戻されてしまい、それまで買った車とか強化したパーツは"なかった事"になった……なんて事もありました。
さすがこの時は目の前が一瞬真っ暗になってしまいましたが。
この点でもxpand rallyはちょっとシビアかも。

xpand rallyは2004年のゲームなので、さすがにcolin mcrae dirtとかと比べるとグラフィックはだいぶ見劣りはしますね。
ただ、それでもそこそこ美しいので、景色を眺めながら走行するのはわりと気持ちいです。
空を流れる雲が地面に影を落としたりといったにくい演出もあったり。

↓youtubeの動画です。




ちなみにxpand rallyは自分でコースを作れるコースエディターがついてたりします。
でもマニュアルがないみたいで、おまけに英語だしで、自分で試行錯誤して少しずつ使い方を習得していくしかないようです。
(コースエディターでテストランをしようとすると、何故かうちの環境ではフリーズしてしまうようです。)


xpand rallyは続編のxpand rally xtremeというのもsteamで販売してるようで、xpand rallyを遊びつくしたらこっちの方にも手を出してしまうかもしれません。

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02/14/2009

食べだすと止まらない昔懐かしの味



ストリートファイターIVを購入しました。
ソウルキャリバーIVはいまだにオンライン対戦を楽しんだりしてるのですが、(システムが)2Dベースの格闘ゲームをプレイするのは久しぶりです。

ストIVは「グラフィックが今風に美麗に作り直されたストII」という感じですね。
あの隆が、ケンが、春麗が、ザンギエフが、本田が、(以下略)美麗な3Dポリゴンで蘇えってます。
キャリバーIVもそうだったのですが、男キャラの筋肉のモリモリ感がすごいですね。無駄にポリゴンを使いまくってます。

新キャラもいますしセービングアタック等でより奥が深い戦いが楽しめますが、過去にストIIを遊んだ人にとっては、"昔死ぬほど食べまくったあの懐かしい味が再び"と言ったところでしょうか。
プレイしてると「やはりストIIは面白い!!」という事を再認識させられます。

オンライン対戦機能が搭載されてるおかげで、プレイし出すと止まりません。
「ちょっとだけプレイするかな。」と思って始めたはずが、気がついたら数時間経過していた…なんて事も。
現段階ではソウルキャリバーIVや鉄拳5DRオンラインみたいに他人同士の対戦が見れないのは残念ですが。

早期購入特典のアニメDVDですが、キャラデザインも作画も華がなくて地味です。
(なんか低予算のアニメを見てるみたい。)
ストーリーも一度見ただけで見返したいとは思わないほどのできで、このアニメDVDは手に入らなくてもさほど残念ではないと思いますよ。

概ね満足なのですが、コスチュームが別売りなのが残念です。
他の格闘ゲームみたいにカスタマイズできないのに、さらにアレンジコスチュームを別売りにするとは…。(しかもソフトの値段は高めで)
有料なら有料でアレンジコスを各キャラ何種類も販売してくれるならいいですが、多分すでに公開してる1種類のみなんでしょうね。

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12/09/2008

マシンパワーを使ったペット育成ゲームがそろそろ登場してもいい頃なのでは?

DSで「ハムスターと暮らそう」というハムスター飼育ゲームを作った会社が、今度PSPで「ハムスターチャンネル」とい うソフトをダウンロード形式で12月18日より販売開始するようです。

「ハムスターチャンネル」は2800円と安価なのは良いのですが、「ハムスターと暮らそう」みたいに飼育系ではなく基本的に見てるだけみたいなのですぐに飽きたりしないかちょっと気になります。
(値段が800円とかなら迷わず購入していたのですが。)

公式サイトがすでにオープンしているので覗いてみたのですが、公式サイトの動画を見るとPSP(携帯機)なのにわりと ハムスターのグラフィックがいい感じなのが確認できます。
鼻のひくひくとかもきちんと再現していますね。
あとはどれだけ多彩なモーションをしてくれるのか…。


携帯機(DS)ではこういうペットゲームがすでに色々出ていますが、携帯機は性能が低いのでやはりグラフィックやモ ーションはそれなりですね。
本物の動物と比べて「見てるだけでも癒される」感じは弱いように思います。
性能の低い携帯機ではなく、できればPS3やXbox360みたいなマシンパワーのあるハードで作りこんだペットゲームとい うのも一度見てみたいと思います。
PS3やXbox360の性能を存分に使った「ハムスターと暮らそう」を。

PS3では「AFRIKA」という動物撮影ソフトがありました。
「実写に匹敵する」とはさすがに言えませんが、それでもゲーム内に登場する動物のグラフィックやモーションはかな りリアルになってきており、特にモーションは実際の動物並になまめかしい感じがして良かったです。
(歩行時の四肢の動きや体表の変形具合とかがかなりリアルでした。肉のぷりぷり感とかもきちんと再現。)

AFRIKAは同じエリアに何種類も動物を登場させるせいもあって各動物のモーションパターン数がやや少なめでしたが 、ハムスターのみが登場するゲームなら、より多彩なモーションをメモリに格納できると思います。
「アンチャーテッド」みたいにモーションブレンドをリアルタイムで行えばモーションのバリエーションもさらに増や せるでしょう。

次世代機ではグラフィックの開発コスト上昇が問題視されていますが、ハムスター飼育ゲームならそこまでグラフィッ ク面の製造コストは増大しないでしょう。
(一般のアクションゲームみたいに作り込んだオブジェクトを大量に製作しないといけないわけではないし。)
メインのハムスターを作りこんでファーシェーダーを使い、後はケージやケージ内に設置するオブジェクトや食べ物、 おもちゃなどを作ればいい程度だと思います。
(マシンパワーがあるのでポリゴンは潤沢に使えるし、ピクセルシェーダーでオブジェクトの質感も多彩に表現できま す)


ダウンロード形式で「ハムスター基本飼育セット」というのをまず1800円くらいで販売し、その基本セットではそこそ この種類のハムスターやオブジェクト、食べ物やおもちゃを収録しておきます。
これだけでも基本的に飼育が楽しめるのですが、追加のDLCでハムスターの種類(種別や体毛のパターン、体型)を増や せたり、ケージのデザインを変えられたり、ケージ内に置けるオブジェクトやおもちゃ・食べ物の種類を増やせるよう になれば、ユーザーは追加のDLCも購入するようになると思います。
リトルビッグプラネットみたいに1個100円~300円くらいの「うっかり手を出してしまう価格」で様々なDLCを出してい けば、メーカーにとって良い収益を産み出してくれるのではないでしょうか。

スクリーンキャプチャー機能も搭載しておけば、ソフト内で撮影したハムスターの画像をPLAYSTATION HOMEのマイスペ ースなどに貼る人も出てきて、それを見たフレンドが自分もハムスターを飼いたくなってソフトを購入するようになる ・・・という感じでソフトの販促にもなります。

また、SCEが提供しているPHYRE ENGINE(旧称PSSG)を使って製作すれば製作コストが抑えられる上、Xbox360への移植 も容易となり、PS3・Xbox360の両方でダウンロード販売してよりユーザー数の多い市場でソフトの販売が行えます。
(wiiでも出せればさらに市場が広がって良いのですが、wiiだとグラフィックレベルをPS2並に下げる必要があり、本来 の「マシンパワーを使ったペットゲーム」という趣旨とはかけ離れてしまうので今回はwiiは対象外とします。)

ペットの愛らしさは万国共通で受けると思うので、外国でも売れてPS3・Xbox360版あわせて最低でも20万は固いと思い ます。(うまくいけばハーフミリオンやミリオン越えも)
基本セットを1800円というお手軽価格で出すのが肝で、この手のゲームはこれくらい安価に買える方がより多くの人に 手を出してもらいやすいと思います。
また、ダウンロード販売なら、一般の店頭セルみたいに「中古で安く買えるようになると新品の売り上げが止まってリ ピート発注がなくなる」という事もなく、長期間継続してソフト(基本セット)やDLCが売れ続ける事でしょう。


今回はハムスター飼育ゲームを例に挙げましたが、犬や猫などの飼育ソフトでも同様に需要はあると思うので、このよ うな「1800円くらいで買える基本セットと追加のDLC」という形で、マシンパワーを使った色々なペットゲームを出せば それなりの需要があって売れていくと思います。
(マシンパワーを使った魚のゲームならpcでは出ているんですけどね。哺乳類系のをもっと充実して欲しいものです。)

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11/24/2008

古くて新しい開発費の回収方法(playstation homeとの連携)

仮想3D空間内で色々なサービスが受けられるplaystation homeのクローズドベータテストの規模が拡大され、私も参加できるようになったので最近はhome内をたまに覗いたりしています。
ベータテスト版の現在はまだできる事が少ないので、あまり長く入り浸ったりしていませんが。

なかなか面白いと思ったのは、ゲームスペースでナムコさんの往年のゲーム(ゼビウス、ギャラガ、パックマン、ディグダグ)が遊べ、プレイする度にhome用のアイテム(アバター用の服やら、部屋に配置するオブジェクトやら)が貰えるという事。
現在はベータ版のためプレイ料金が無料となっていますが、正式サービスでは有料となるようです。
課金方式はどうなるかわかりませんが、もし1プレイ30円とかそんな感じで遊べ、毎回ではないものの何回かプレイの度にhome用のアイテムがどんどん手に入るとなると、「ゲームも楽しめる上に、home用のアイテムも貰える」と二重に楽しめるため、結構遊びまくる事になるかもしれません。
(ただゼビウスなどでは古すぎるので、アウトフォクシーズとかあそこらへんの時代のアーケードゲームも遊べるようにして欲しいですね。)

「褒美があるから何回もプレイしたくなり、結果お金をどんどんつぎ込んでしまう」というのは、メーカーにとっては「おいしい」のではないでしょうか?
この方式をうまく使えば、よりソフトの開発費が回収しやすくなると思います。


昔アーケードが盛況だった頃は、まずアーケードでゲームを出してから家庭用に移植するという手順を踏んで、ソフトの開発費を二段階で回収する形になっていました。
最初のアーケードで出した段階ではゲームセンターに基板を売ってお金を稼ぎ、次の家庭用移植ではユーザー(正確には問屋や小売)にソフトを販売してさらにお金を稼ぐという感じでした。
(家庭用に移植する際に別途移植費用がかかりますが)
このビジネスモデルはアーケードが廃れてきた今となっては一部の格闘ゲームやシューティング以外ではあまり利用されていませんが、homeのサービスをうまく使えばこれと似たような感じで開発費を二段階で回収できるようになるのではと、思いついた次第です。

PS3・xbox360・wiiなどでは、新規に作ったオリジナルゲームを800円~1500円くらいでダウンロード販売したりしています。
従来は「ソフトが完成したらすぐにストアでダウンロード販売する」という感じでしたが、そこからさらに進化させて、以下のような手順を踏んで二段階でソフトの開発費を回収してはどうかと思うのです。


1 まずhomeのゲーセン内にゲームを置き、1プレイ30円で遊べるようにします。(便宜上「アーケード版」と呼びます)
このアーケード版では毎回ではないものの何回かプレイするとhome用のアイテムが色々貰えたりします。(=home用の特別アイテムが欲しくて何回もプレイして金を落とすようになる。)

2 次にアーケード版を投入して半年後くらいにPSストアで800円~1500円くらいでダウンロード販売を開始します。(便宜上「家庭用版」と呼びます。)
この家庭用版はソフトを買った後はプレイ料金は一切かかりませんが、アーケード版みたいにプレイしてもhome用のアイテムは手に入りません。
ただし、家庭用版ならではの特別なモードがあったりしてより深くゲームを楽しめます。
家庭用版はhomeの自宅に筐体を置け、自分が遊ぶ場合は無料で遊べます。(home内ではなくXMBからの直接起動も可能) ただしフレンドがその筐体で遊ぶ場合は中身は「アーケード版」となりプレイの度にソフトメーカーに金が入ります。

「家庭用版をプレイしてもhome用のアイテムが手に入らない」という風にしたのは、アーケード版をプレイしてもらうためです。
1プレイ無料の家庭用版でhome用のアイテムが全部手に入ってしまうと、「アーケード版をまったくプレイせずに家庭用版だけを買って遊びこんでhome用のアイテムを全て手に入れる」という人が出てしまうからです。
これではメーカーに旨みがありません。

アーケード版と家庭用版できちんと区別をつけると、ユーザーの動きは以下のような感じになるでしょう。
1プレイ30円くらいのアーケード版をまずプレイし、好みに会えばプレイを重ね、ゲームをより楽しんだりhome用のアイテム集めのためにさらにプレイを重ねます。
ゲームが気に入った人は、ちょうどいい頃に家庭用版(フリーで遊びこめる)の販売が開始されるとそっちも購入するでしょう。
home用のアイテムを手に入れる事ができるのは「アーケード版をプレイした時のみ」なので、家庭用版を買って無料で遊べるようになった後も、home用のアイテム欲しさに1プレイ30円かかるゲーセン版もたまにプレイしてお金をまだ落とし続けるというわけです。


アイテムを貰える条件は以下のように何種類もあると良いでしょう。

・プレイ回数に応じてもらえる物。
・ノーミスやノーコンティニューで特定のステージまで進んだ時にもらえる物。
・スコアに応じてもらえる物。
・ガチャガチャのようにランダムで手に入る物。

などなど。

ノーコンティニューやスコアに応じて貰える物の場合は入手難度が高いので、「家庭用版を購入して何回もプレイして腕を上げてから、アーケード版をプレイして手に入れる」という人も出てくるかもしれません。

もらえるアイテムは、そのゲームに関するポスターだったり、アバター用のコスチュームアイテムだったり、ゲーム内に登場するキャラやマシンなどを3D化したオブジェクトで、home内の自宅で飾れたりアバターに着せたりできます。  


プレイの度にお金を取るのにあったゲームでないとこの『二段階方式』は似合わないため、RPGやアドベンチャーゲームなどは不向きですが、アクションゲームやシューティングなどはこの方式にあっていると思います。

また、新規のゲームでこの二段階方式を使ってソフトの開発費を回収するのもいいのですが、できればそれとは別に昔のアーケードゲームを移植して同じように「まずアーケード版(1プレイ30円)を投入し、半年くらい後に家庭用版(1プレイ無料)を販売する」という形にすれば昔の資産(アーケードゲーム)でよりお金を稼ぐ事ができるように思います。

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