謎のゲーム機画像いろいろ
まずはじめに、以下に掲載している各種画像・および情報はメーカーの許諾を得てから掲載しているものではありません。
本来なら6月に行われるゲームショーのE3で大々的に公開される情報を、勝手に無許可で先取りして公開していますので、E3でのサプライズを楽しみたいという方はこの先は読まずにブラウザを閉じることをお勧めします。
「どうせ後で知る情報だから、今知ってもいいや」という方だけお読みください。
上記ご理解いただけた方のみページを下方向へスクロールしてください。
机の上に謎のゲーム機があります。
どこのメーカーのかはあえて伏せますが、ソニーのPSP2ではないことは確かです。
大方の予想を裏切り、なんと今回は一画面液晶を搭載です。
「え?二画面じゃないの?でもすでにメーカーが公開してる情報ではDSと互換性があるみたいに言ってたのに・・・。」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、察しのいい方なら液晶の形を見て「あぁ、そうきたか…」と思われるかもしれません。
二画面ではありませんが、きちんとDSとの互換性は有しています。
とりあえずおおまかなスペックから。
搭載している液晶の解像度は854x512ドットです。
一般的なワイドVGAの解像度に縦の解像度をちょっと増加させた感じですね。
4月2日に854x480の携帯電話向け3D液晶ディスプレイをS社が発表しましたが、採用してるパネルは同じS社製ではあるものの、あれとは解像度や大きさが異なったこのゲーム機用にカスタイマイズしたパネルを搭載しています。
解像度が854x480とかではなく854x512というのにはわけがあります。(具体的には後述します。)
もうすでに報道されているように裸眼立体視ができる液晶です。
裸眼立体視を実現するための方式はいろいろありますが、今回採用されたのはコストも安く搭載できるパララックスバリア方式と言われるものです。
液晶の前に偏光フィルタが搭載されており、裸眼立体視機能をONにした場合は液晶の前に配置された偏光フィルタの向きがピクセル単位で変わり、奇数列のピクセルの画像を左目の方向へ、偶数列のピクセルの画像を右目の方向へと偏光し、それによって左目と右目に別々の映像を見せて裸眼での立体視ができるようになっています。
OFF時は偏光フィルタが透明になり光を素通りさせるようになっているので854x512の解像度が使え、ON時は横方向の解像度が左右用に分けられ半減して解像度は実質427x512となります。
このゲーム機はDSやPSPのようにゲームやアプリによって縦にしたり横にしたりして使用するのですが、上記のように画面を縦にした時は偏光フィルタの向きも調整されて縦画面時にも立体視ができるようになっています。
(その場合の実質解像度は256x854となります。)
液晶の視野角についてですが、偏光フィルタON時はかなり狭くなります。(狭いというか正面から適性な距離でみないと何がなにやらわからない画像になる)
またON時は画面が少し暗くなります。
上記は偏光フィルタをOFFにして画像ビュワーでカラーバー画像を表示して正面から撮影したものです。
液晶画面をデジカメで撮影した画像なので発色があまりよくないように見えますが、実際は肉眼で見た場合は発色も良く綺麗にみえます。
液晶の長辺を横方向にして上方向から見た場合はこんな感じです。
他の液晶同様上下方向から見た時は少しの角度でもかなり色が変化してしまいます。
これはまぁ仕方ないでしょう。
ちなみに上側面にはPSPと同じくミニusb端子が見えますが、このミニusb端子から充電したり(DSシリーズと違ってAC電源用の端子はこのゲーム機では搭載してません)、wiiと接続してVC(バーチャルコンソール)のゲームをムーブして持ち出せたり、WiMAXなどの通信ユニットを取り付けたり(無線LANユニットも標準で内蔵してます)、この上側面を下側にして別売のミニキーボードにドッキングしてブログやSNS・メールの文章作成などができます。
一般の方は関係ないでしょうが、開発用のSDKをインストールしたPCとusbケーブルで接続すれば、テストプログラムを実機に転送して動作確認ができたりします。
左右方向から見た場合は色変化は大きくありません。左右方向の視野角はそこそこです。
左側面にあるのはDS兼○○○カードスロットひとつ、SDカードスロットひとつです。
タッチパネルについてはDSシリーズでは感圧式のタッチパネルが採用されていました。
しかし感圧式タッチパネルはマルチタッチ機能を搭載するのが難しく、また指のように大きい面積で押された場合は圧力が分散され、強く押さないとうまく反応しないという難点がありました。
iphoneやipod touchなどに採用されている静電容量式のタッチパネルは指でのタッチには素早く反応するのですが、ペンとは相性が悪いです。
iphoneやipod touch用のペンを購入された事がある方なら、反応があまりよくなくてがっかりした事がありますよね。
しかもあれ先がやけに太いんですよね。
このゲーム機で搭載されているタッチパネルは「光センサー式」のタッチパネルです。
指でのタッチもペンでのタッチもどちらも快適に反応するという優れものです。
光センサー式のタッチパネルは今のところはコストが他のタッチパネルよりやや高いという難点がありますが、世界で何千万台も売れるであろうこのゲーム機で採用すれば量産が進み、将来的には現在の感圧式や静電容量式のタッチパネルと同等になるものと思われます。
「光をバックにすると誤作動を起こす場合がある」という難点が光センサー式のタッチパネルにはあったりしますがこの誤作動についてもじょじょに改善されていっており、将来的にはペンでも指でも快適に入力できるこの光センサー式のタッチパネルが主流になっていくのではないでしょうか。
製造工程で液晶内に光センサーが組み込まれているため、感圧式や静電容量式に比べてパネルの厚み(液晶+タッチパネル部の厚み)も薄くできます。
このゲーム機ではマルチタッチは5点までを同時に認識できます。
採用されているのはS社の光センサー式のタッチパネルの第二世代タイプです。
昨年4月に発売されたネットブックのMebius PC-NJ70A-Bなどのトラックパッドに採用されていた光センサー式のタッチパネルは第一世代タイプでした。
あれは解像度は854x480で同時発色数は65536色でしたが、この第二世代タイプは同時発色数が26万色に増加し、また光による誤作動も起きにくいように改良されています。
実際に開発室でもいろいろなロケーションで動作テストしてみましたが、光をバックにしても誤作動は起きにくくなっていると思います。
光センサー式タッチパネルは、「(細い)ペン先で押した場合」と「(太い)指先で押した場合」をきちんと区別できたりします。
センサーが押さえている箇所の「面積」や「おおまかな形」を二次元画像的に判断し、ソフトウェア側でその情報を扱えるという利点があります。
本体に標準搭載されているアプリ「手描きメモ帳」を起動してこのようにペンで適当に書いてみました。
純正のペンはもちろん、DSのタッチペンとか、鉛筆やボールペンの裏、耳かきでも描けます。
ペンで描いた線の上を指でこすると線が消えました。
「ペンで押した場合はペン描画モードにし、指で押した場合は消しゴムモードにする」という風にアプリ側で設定すれば、このように指でこするとペンで書いた線を消すことができるわけです。
ツールを切り替える手間もなく瞬時に消しゴムモードにできると。
もちろん「指で押した場合」に動作するのが「消しゴムモード」ではなく「マーカー」とか「筆」とかでもいいわけです。
また指の側面やペンの側面で画面をこすると横長(あるいは縦長)の長方形の形に画面が遮られるのですが、光センサーはそれを認識し、また別のモードを作動させることもできます。
ちなみにこの「手描きメモ帳」にはレイヤー機能はありませんが、このゲーム機はメモリを128MB搭載していますので、ある程度の枚数のレイヤーが使えるお絵かきソフトなども各メーカーから出ることでしょう。
いい事だらけの光センサーですが、残念ながら裸眼立体視機能(偏光フィルタ)がONの場合はタッチパネル機能は使用できません。
タッチパネル機能と裸眼立体視機能は排他的にしか利用できなくなっています。
次にサイズとか見てみましょうか。
少年ジャンプと並べてみるとこんな感じです。
重ねてみるとこんな感じです。
厚みはこんな感じ。
ジャンプの2/3くらい、DSliteのたたんだ状態とほぼ同じ厚みです。
少年コミックスとの比較の方が大きさがわかりやすいですかね?
画面を縦にした時の高さは少年コミックより少し高い程度です。
重ねてみると、横方向は少年コミックよりやや短い感じです。
お手持ちの少年コミックとDSiやDSliteを比較するとわかると思いますが、このゲーム機はDSiやDSliteのたたんだ状態よりやや大きくなっています。
「光センサー式タッチパネル」のニュースを見た事があるなら知ってる方もいらっしゃるでしょうが、光センサー式タッチパネルは簡易スキャナーとしても機能したりします。
上記のようにジャンプに画面を下向きにして置きます。
あ、背面に見えている灰色のボタンはL、Rボタンですね。
中央のくぼみには「分解を禁ずる~」みたいな文章とシリアル番号が書かれたシールが貼ってあるのですが、このシリアル番号が映ると身元がばれてしまいますのでモザイクをかけてあります。
ネジ穴は四つ見えますが、指で押さえてみるとこの中央のシールの下にももう一つネジ穴が存在しているようです。
分解して中の基板の画像も撮影してみたかったのですが、さすがにシールをはがすわけにもいかないので、まぁ分解はimpressさんやポケットニュースさんなどにまかせましょう。
画像ビュワーの「タイマー式スキャン」ツールで5秒後にスキャンするように設定してジャンプの上に液晶面を下にして置いて5秒待つと…。
ほら、液晶画面を見てください。
ちょっと色が変わっていますが、ジャンプの表紙をスキャンできました。
もちろんジャンプの表紙だけでなく中身とかもスキャンできます。
中身をスキャンする場合は、できるだけ平らになるように指でしっかり雑誌を抑えてスキャンします。
と、このように雑誌やノート・教科書・名刺などの平面物の部分的なスキャン(画面サイズにおさまる範囲)をしてゲームやアプリで使えますし、起動時に指紋をスキャンして個人認証をしてから本体を起動するかどうかを選択することもできたりします。
十字キーやABXYボタン、SELECT、STARTボタンを見かけなくてやきもきしてる人もいるかもしれません。
「もしかしてiphoneアプリみたいにソフトウェアコントローラーで画面上に表示されたボタンを押すようになってしまったの?あれ使いにくいんだよなぁ」と思った人もいるでしょう。
安心してください。
上記は「タブレットモード」と呼ばれるモードで、指やペンでのみ操作するアプリやゲームを使用する際に利用するモードとなっています。
DSソフトでも、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」などのようにタッチペンオンリーで操作できたゲームはこのモードのままプレイできます。
(ただしこのモードではマイクが使えませんので厳密には脳トレもマイクを使うトレーニングはプレイできません。)
本体側面を見ると、このゲーム機は二つの板を張り合わせたようになってるのが確認できると思います。
資料によりますと上部を「液晶パーツ」、下部を「コントローラパーツ」と呼称するようです。
このようにコントローラパーツを
ぐりんと回転させまして
さらにカチッと音がするまで下へひきだすと、このようにボタン類が使用できる「横画面モード」にすることができます。
このゲーム機用のゲームやアプリでは「タブレットモード」「横画面モード」「縦画面モード(後述)」の3タイプのモードいずれかでプレイするようになっています。
(正確にはタブレットモードでも横持ちと縦持ちの二種類があります)
ソフトメーカーはどのモードでプレイをしてもらうか想定した上でソフトウェアを設計・製作する事ができるようになっています。
開発のためのデバッグ機なので派手な塗装がされておらずやや簡素なデザインに見えますが、6月のE3ではいくつかのカラーバリエーションに塗装されたのが展示されるようです。
なお、来年3月期に発売される実際の製品版では、この試作機やE3で展示される機体とはボタンや各種端子の位置、デザインが多少変更される場合もあると思います。
十字キーのやや右下にあるのがアナログスティックです。
一部では「三次元的な入力ができるアナログスティックを搭載」みたいに報道された事がありますが、それは嘘で、このアナログスティックは普通のアナログスティックです。
多分後述する「3D(三次元)ポインティング機能」とごちゃまぜになってるものと思われます。
セレクトとスタートボタンの左右上方にあるのがステレオスピーカー孔。
セレクトとスタートボタンの中央やや下にあるクリアパーツのボタンはwiiなどにも搭載されているhomeボタンです。
このボタンで裸眼立体視のON・OFF設定をしたり、音量を変えたり、homeへ戻ったり各種本体設定を変更できます。
homeボタンの下にあるのがマイク孔。
画面には映ってませんが、本体の傾きを検知するセンサーもこのコントローラーパーツに内蔵されています。
振動機能は残念ながら搭載は見送られました。
一番上部の左右についてる穴の開いた円筒二つはカメラです。
このゲーム機はDSiやDSiLLと同じようにカメラを二つ搭載しているのですが、このカメラはそれぞれ独立して180度回転し、円筒両端の灰色のリングに指をかけて回転させることによって、カメラを両方ともプレイヤー側に向けたり両方とも向こう側に向けたり、片方をプレイヤー側に向けてもう片方を向こう側に向けたりできます。
カメラを両方ともプレイヤー側に向けた場合は二つのカメラでプレイヤーの顔を立体的に撮影して取り込んでテクスチャつきの3D顔モデルデータに変換してソフトウェア側で使用できたりします。この機能を使えばアバターとしてゲームや3DSNS内に自分を登場させる事ができます。
ただこのゲーム機の3D性能はPS2とゲームキューブの中間くらいの性能ですので、顔の細かい凹凸は省略されますが。
(SDKに収録されているキャプチャ用のライブラリでは取り込み時に使用するポリゴン数を設定して取り込みを行えます)
二つとも向こう側に向けた場合は二つのカメラで静止画や動画を撮影してSDメモリーカードに保存し、それをあとで裸眼立体視機能ONで立体的に再生して見る事ができます。
このゲーム機はテレビ電話ができるアプリが標準で搭載されているのですが、無線LANなどでネットを介して立体画像と音声を相手の本体に転送し、相手側では裸眼立体視機能をONにすれば、通信相手が現在撮影している本人の顔や物、景色などを転送先の本体で立体的に見る事ができるようになっています。
より進化したテレビ電話ですね。
これは実際にやってみると、液晶画面の向こう側に小さい人が住んでるようなちょっと不思議な感じがします。
開発室でもこの機能は大人気です。
一旦タブレットモードに戻してから、このように縦にし、
コントローラパーツを引き出すと、「縦画面モード」と呼ばれるモードになります。
旧DSソフトは基本的にこの縦画面モードで遊ぶことになります。
また○○○用ソフトもこの縦画面モード向けに作ったりもできます。
縦シューティングとかと相性が良いですし、画面の下半分あるいは1/3あるいは自由なサイズでステータスやマップ・アイコンなどを常時表示するエリアにしたゲームなどを作ったりもできます。
液晶画面は一つですが、DSの時のような二画面的な使い方もできると。
DSソフトの無限のフロンティア(1作目の方)をDSカードスロットに入れて起動してみました。
液晶の解像度は横置き時に854x512と説明しましたが、縦置き時は512x854となるわけです。
DSの液晶は256x192のパネルを縦に2個搭載してましたので、つなげてみると256x384となります。
このゲーム機では基本的にDSソフトを縦横2倍ずつの整数倍拡大で劣化なく表示しますので、512x768のエリアにDSソフトの画像が表示されます。
もちろんDSソフトを起動時は、画面の上の方をタッチしても反応しないようになっています。
上下方向には86ドットの空きができるのですが、この黒枠はユーザーが自由にカスタマイズできます。
DSの二画面を上記のようにぴったりとくっつけて表示したり…
間をこのように少しあけたり
大きくあけることもできます。
DSには無かったアナログスティックを上方向に倒すと間が狭まり、下方向に倒すと間が広がります。
また、黒いエリアにはスキンを設定でき、任天堂やサードがダウンロード販売する色々なスキン(100円~200円くらい)を適用した状態でDSソフトをプレイしたりもできます。
DSソフトは縦横2倍に拡大して表示されるのですが、その際スムージング処理を行うか・行わないかも適宜homeボタンで変更できます。
左がスムージングをOFF、右がスムージングをONにしたものです。
PS3のCELLのDVDアプコンや最近のテレビやレコーダーに搭載されている超解像処理などの演算コストのかかるアプコンではなく、単純なスムージング処理のため、スムージングをONにするとぼけて精細感が無くなる場合があります。
3Dソフトでジャギーが軽減されて多少は綺麗になる程度です。あまり期待はしない方がいいでしょう。
まだ仮称ですが、このゲーム機の名前には「3D」という文字が含まれています。
昨今の3Dテレビブームに便乗して裸眼立体視機能が搭載されたようにみえるかもしれませんが、実際は2007年頃から「ゲーム機に3D表示機能を取り込めないか?またどうせ取り込むなら単純に『表示が立体的になる』だけでなく、もっとゲームの幅を広げてくれる面白いギミックを仕込めないか?」という事を宮本さんが思い、開発スタッフ一同試行錯誤を繰り返した挙句現在の形になったようです。
単純な立体表示だけでなく、ゲームの幅を広げてくれるギミックとは何でしょう?
その一つが「3Dポインティング機能」であり、もう一つが「3D合成機能」と呼ばれるものです。
まず「3D(三次元)ポインティング機能」から見ていきましょう。
コントローラパーツを引き出した横画面モードにし、二つのカメラのうち右のカメラを回転させて向こう側へ向けます。
この状態でゲームをプレイする感じで本体を持つのですが、握ってみるとちょうど右カメラの前あたりに右手の人指しが来る感じになると思います。
SDKをインストールしたPCとUSBケーブルで接続し、テストプログラムを転送して何もない空間に3Dの球を表示しています。
右カメラに右手の人指し指を近づけるとこのように画面の玉も手前に来、
右カメラから右手の人指し指を遠ざけると、画面内の玉も奥の方に行きます。
右カメラからの距離(奥行き方向の距離)は一定のまま、人指し指を左上の方にやると球が画面の左上の方に移動します。
これが「3Dポインティング機能」と呼ばれるものです。
従来の二次元的なポインティング(縦と横方向のポインティング)とは異なり、さらに奥行き方向が加わった三次元的な空間ポインティングが行えるというわけです。
今回は撮影しやすいように裸眼立体視機能をOFFにして写真を撮りましたため、ただ玉が大きくなったり小さくなったりしてるだけのように見えますが、裸眼立体視機能をONにして実機で見ると、自分の右手人指し指の動きに応じて球が奥に行ったり手前にきたり、上下左右に移動したりと、きちんと三次元的にコントロールできているのが体験できます。
左手では十字キーやアナログスティック、背面のLボタンを操作し、右手ではABXYボタンを操作しつつ、右手人指し指でこの3Dポインティングを行うということができるわけです。
(Rボタンは指にカメラがかぶさってしまうので使用できません)
まぁこれでどのようなゲームやアプリが作れるかというと、ここは各ソフトウェアメーカーさんの腕の見せどころですね。
うちでも現在社内のプランナーさん達が必死になって新しいゲームのアイデアをああでもないこうでもないとひねり出しているところです。
さて、次は「3D合成機能」についてです。
コントローラーパーツを引き出した横画面モードにするのは「3Dポインティング機能」を使用する時と同じですが、今度は左のカメラも向こう側へ向けます。
「3Dポインティング機能」はカメラを一つだけ使いましたが、「3D合成機能」は左右のカメラ二つを使います。
ちなみに機能の性質状、「3Dポインティング機能」と「3D合成機能」は同時には使えません。一度に使用できるのはどちらか片方のみです。
液晶画面にはカメラで撮影した私の左手が映ってますが、手に何か棒みたいなものを持ってるのが確認できますよね?
実はこの棒、実際に存在するわけではなく3DCGなんです。
よく見ると棒と手の接点に本来あるべき細かい影がありません。
棒と手の接点に細かいギザギザが発生しており、やや手にめり込んでるようにも見えます。
しかし、ぱっと見では、まるで本物のように合成されています。
棒の表示をOFFにすると一瞬で消えました。
このゲーム機では二つのカメラで撮影した二枚の画像をリアルタイムで解析しながら、画像に奥行き情報(Z値)を付加させることができるようになっています。
本来は重い処理ですが、このゲーム機にはCPUとグラフィック用のチップとは別に画像の解析用のサブチップが搭載されてまして、このチップがリアルタイムに解析処理を行ってくれます。
(ちなみに、このサブチップは光センサータッチパネルの画像認識を補助する機能もついてまして、3D合成機能未使用時はこちらの処理を手助けしてCPUの負荷を軽減してくれます。)
奥行き情報を撮影画像が持っていますので、ピクセル単位でZ値を参照しながら、撮影画像にゲーム機側で生成した3DCGを違和感なく合成することができるようになっています。
今回はただの棒でしたが、例えば3Dの剣や銃を持たせたり、手に3Dの指輪をはめたりパワーグローブをはめたりもできるというわけです。
また、奥行き情報を画像が持ってますので、一定距離より遠くにある背景は簡単に消去したりもできます。
このように背景だけをクリッピングして消すこともできます。
この消した背景にゲーム機で生成した3Dの背景を合成したりもできます。
ダンジョンの背景は3DCG、武器は3DCG、手は撮影してる自分の手という感じにすれば、「リアル・キングスフィールド」みたいなのも作れるわけです。
しかも裸眼立体視機能をONにすれば立体的に表示されるため、自分が本当にダンジョンに入って戦ってるみたいな臨場感が味わえると。
実際はこのままでは手を早く動かすと3Dの武器はうまく追従してくれません。
認識しやすいように手などにマーカー(モーションキャプチャーなどで認識しやすいようにつける球)を取り付けたリストや指輪などをはめる必要があります。
また、親御さんがこのゲーム機を持って子供さんを撮影し、その子供さんは「変身」というかけ声とともに変身ポーズを取れば、画面内に映ってる子供さんがエフェクトとともに3DCGで作られたスーツを装着する動画が撮影できる・・・・なんてしょうもないのも作れたりします。
(これも実際は認識しやすいように体の各所にマーカーをつける必要がありますが)
上記は机の上を撮影した映像に3Dの逆さ四角スイ三個を合成したものです。
実際の背景と、液晶画面に映ってる画像を見比べると、本来存在しない3DCGの四角スイが机の上の本や雑誌の奥や手前に綺麗に合成されてるのがわかるでしょうか。
なお、左右のカメラで撮影した二枚の画像から物体表面の模様を解析してZ値を計算するため、模様が無いあるいは目立たない物の場合や、光を反射しやすい陶器みたいな物の場合は誤ったZ値が付加される場合があります。
これについてはソフトウェア側で補正する必要があります。
このような感じで「自分の部屋に架空のペットやキャラクターを合成して表示(しかも裸眼立体視ONだと立体的に表示)する」という事ができるわけです。
面白いのは、一度合成した3Dオブジェクトは空間内に存在していますので、立ち位置を変えたりカメラを向けてる方向を変えれば別のアングルからその架空のキャラやペットを見たりもできます。
(大きく移動すると残念ながらうまく追随してくれませんが)
上記は先ほどのシーンを真上から撮影したものです。
最初のスキャンの段階でシーンに3DCGオブジェクトが配置されており、そのためカメラの向きを変えると背景(机の上)の向きが変わるとともに、机の上に合成された架空の3Dの四角スイの位置・向きも連動して変更されて表示されます。
この機能を使ったラブプラス++とか出たらえろいえらい事になりそうですね。
この「3D合成機能」もまたゲームの幅を広げてくれる面白い機能ではないでしょうか。
以上、このゲーム機の機能をざっと紹介してみました。
いろいろな機能が盛り込まれた次世代の携帯ゲーム機、いかがでしたでしょうか?
あ、そうそう、自分の方を向いてるカメラの位置がDSiやDSiLLみたいに本体の中央にあるのではなく左右両端にあるため、DSソフトでカメラを使ったソフト(アッタコレダ他)は残念ながら正常に動作しません。
それ以外のDSソフトはほぼ問題なく動作します。
最後におまけの画像ギャラリーを下記に掲載しましたので、よろしかったらどうぞ。
・・・・・・・・というような内容でエイプリルフールに向けて3月の頭頃から「嘘の3DS(最初はDS2)」の3DCGモデルとそれを使った画像、文章をせっせと作っていたのですが、残念ながら間に合いませんでした。
来年のエイプリルフールに使うにも、ニンテンドー3DS(仮称)は今年6月のE3で実機が展示されるようなので、発表後の掲載となってしまいます。
このままデータや文章を廃棄するのもなんかもったいない気がしたのでちょっとエイプリルフールとはずれた時期ではあるものの掲載してみました。
いかがでしたでしょうか?
いかにも3DCGくさい画像でしたので、最初の方で嘘くさいと気づいた方もいらっしゃるかもしれませんね。
3DCGのへっぽこさを埋めあわすために、文章の方で機能や制限に具体性を持たせてなんとか本物っぽく思わせようとしてみたり……。
本体のデザイン・使い勝手・機能は「実際にこんな風だったら面白いだろうな。」という感じでアイデアをひねり出してデザインしました。
途中任天堂の発表があったり、4月2日にシャープの液晶の発表があったりしたので慌てて内容を修正したり。
任天堂の「3DS」ではなくソニーの「PSP2」でも良かったのですが、元から一画面のPSPが2で一画面になってもインパクトが無い、逆に3DSを一画面にすればインパクトがあるということで任天堂の3DSをターゲットに機能や本体デザインを考えてみました。
伝え聞くところによると、PSP2は3D性能はwiiと同等かwii以上、液晶パネルもWVGA(840x480とか854x480)クラスのものが採用され、性能が似通ってることもありソフトメーカーからすれば「wiiとPSP2のマルチでソフトを出しやすい」という事になりそうです。
(ちょうど現在PS3とxbox360のマルチでたくさんソフトが出ているように。)
3DSも二画面のうち片方は4月2日に発表されたシャープのあの854x480の3D液晶が採用されそうだし、3D性能自体はゲームキューブと同等らしいので、今後はwiiとpsp2、3DSの三機種マルチでソフトを出せるようになり、ソフトメーカーにとっては大変ありがたいことになるのではないでしょうか。
PSP2も3DSも普及台数を0から増やしていく事になりますが、これがもしwiiとのマルチでソフトを出せるとなると、すでにwiiは世界で6000万台以上も売れていることもあって、ソフトの開発費を回収しやすい・儲けやすいということになりそうです。
逆にwii単体で出してもwiiのユーザー層とは食い違って従来ソフトがwiiでは売れないということに現在なっていますが、PSP2や3dsのユーザーが買ってくれて三機種合計すればマルチ化のコストを考慮しても損益分岐点を越えてきちんと採算が取れるようになるということにもなりそうです。
このような感じで、マルチソフトではあれPSP2も3DSもメーカーが初期から積極的にソフトをいろいろ投入できる事になり、初期からソフトラインナップが充実することになって、今までのハードのロンチとは少々勝手が違ってくるのではないでしょうか。
(まぁ実際は3DSはROMならではの容量の少なさ・コストの問題をクリアする必要がありますが……)
今回は長い文章に最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
<<リンクについて>>
もしこの記事をブログやサイトでリンクして紹介してくださる方がいらっしゃいましたら、できればネタバレせずにそれとなくリンクしていただけたら幸いです。
先にネタバレしてしまうと興が削がれてしまいますので。
どうせなら訪れていただいた方には何も知らない状態で読んでいただき、夢と希望をさんざん与えた挙句最後は「嘘でした」と終わったときの虚脱感を味わってもらいたいです。
リンクして紹介してくださる場合は、掲載している画像を2,3個くらいなら転載して利用していただいてもかまいません。
(転載の際は画像をリサイズして縮小してもokです)
<<おまけの注釈>>
*机の上・・・・机の上にある雑誌や本は、手持ちの雑誌や本の表紙・背表紙・側面をスキャナーで読み取ってそれをテクスチャとして箱型の3Dオブジェクトに貼り付けたやつです
*4月2日に854x480の携帯電話向け3D液晶ディスプレイをS社が発表しましたが・・・・まさかシャープさんがこんなタイミングで発表するとは・・・・・。多分本物の3DSの上画面にはこれが採用されるんでしょうね。
*液晶画面をデジカメで撮影した画像なので発色があまりよくないように見えますが・・・・液晶画面にテクスチャを張ってるだけですが、わざと発色がよくないように色を変化させたテクスチャを貼っています。視野角についての部分で見る位置を変えると画面が白く見えるのもそう。
*wiiと接続してVC(バーチャルコンソール)のゲームをムーブして持ち出せたり・・・・これはさすがに3DSでは対応して欲しいですね。コピーでなくてもムーブでいいので。ゲームアーカイブスのPS3→PSPの使い勝手の良さを味わうと、wiiのVCは「値段が高い」「しかも携帯機に持ち出せない」といろいろ不満点が目立ってきます。
*このゲーム機で搭載されているタッチパネルは「光センサー式」のタッチパネルです・・・・指とペンの両方で快適に反応させようとしたら今のところこれがベストなんじゃないでしょうか。実際の3DSは片方が静電容量式・もう片方が感圧式になりそうですが。
*光センサー式タッチパネルは、「(細い)ペン先で押した場合」と「(太い)指先で押した場合」をきちんと区別できたりします・・・・などと勝手なこと書いてますが、実際はどうなんでしょ?
*残念ながら裸眼立体視機能(偏光フィルタ)がONの場合はタッチパネル機能は使用できません・・・・偏光フィルタON時は光の方向がフィルタ部で捻じ曲がっているので正常にスキャンできず、まぁ両立は無理だろうなという事で
*光センサー式タッチパネルは簡易スキャナーとしても機能したりします・・・・これは本当です。もし光センサー式のタッチパネルを採用したら、の話ですが。ユーザーが手描きした絵が簡単に取り込めるし、雑誌などでも「3DSのゲームでお使いください」という感じで絵が掲載されていたら、読者は顔やオブジェクト用のテクスチャとして雑誌の絵を取り込んでゲーム内でモデルに貼り付けて使えるようになります。まぁカメラで撮影して取り込んでもいいですが、平面物の場合はスキャンしたほうがより綺麗に歪みなく取り込めるでしょう。ゲームメーカーとタイアップして特定のゲーム用のテクスチャを雑誌内に掲載すれば、漫画やゲーム雑誌の売り上げアップにも多少はつながるかも?
*このシリアル番号が映ると身元がばれてしまいますのでモザイクをかけてあります・・・・適当な文章を書いたテクスチャを貼ってモザイクをかけてあります
*ちょっと色が変わっていますが、ジャンプの表紙をスキャンできました・・・・ジャンプの表紙に張っていたテクスチャを色を変えて液晶画面にテクスチャとして貼っただけ
*もちろんジャンプの表紙だけでなく中身とかもスキャンできます・・・・これは実際のジャンプの中身を撮影した画像に3DCGの本体を合成しています。ジャンプの中身を開いた画像を見せることによって、「このジャンプは本物だ」という錯覚を起こさせると
*「タブレットモード」「横画面モード」「縦画面モード(後述)」の3タイプのモードいずれかでプレイするようになっています・・・・まず「液晶は一画面」という前提から考えた3モード切替ですが、この方式なら横画面モード対応ゲームではPSPのようにわりと迫力ある画面サイズでゲームが遊べるようになりますし、視差バリア方式の裸眼立体視機能をONにして横方向の解像度が半減しても427ドットはあるのでまぁそこそこの解像度はもってることになります。DSとの互換性は縦画面モードで確保。ボタン類が邪魔なときはタブレットモードで使えばいいと。タブレットモード時ならiphoneアプリやアンドロイドアプリも移植しやすいと。すでに携帯電話で画面を回転させるやつがあるので、あとは下方向へ引き出すようにもすれば実現できそうだなと。
*来年3月期に発売される実際の製品版では(中略)デザインが多少変更される場合もあると思います・・・・まぁ実際の3DSはこれとはまったくの別物になるでしょう
*一部では「三次元的な入力ができるアナログスティックを搭載」みたいに報道された事がありますが、それは嘘で・・・・というのは嘘で
*左右についてる穴の開いた円筒二つはカメラです・・・・裸眼立体視ができるならやはりカメラは二個欲しいですが、自分側を撮影する時と向こう側を撮影する時も考えると前面に二個、背面に二個の計四個も搭載する必要があり、コストを抑えるために回転式のレンズにしました。モーターで回転も良かったですが、指で回転の方がコストがかからないし耐久性もあるかなと。そういやマイクを背面にもつけるのを忘れてしまいました…。
*3D性能はPS2とゲームキューブの中間くらいの性能ですので・・・・実際はゲームキューブ並の性能という話がありますね。任天堂はDSの時もwiiの時もビデオチップにはあまりコストをかけなかったので、こんな感じの性能にしてみました
*開発室でもこの機能は大人気です・・・・脳内開発室のお話です
*DSソフトの無限のフロンティア(1作目の方)をDSカードスロットに入れて起動してみました・・・・DSliteで無限のフロンティアを起動してデジカメで画面を撮影し、それをテクスチャとして3DSの液晶に貼り付け
*基本的にDSソフトを縦横2倍ずつの整数倍拡大で劣化なく表示しますので、512x768のエリアにDSソフトの画像が表示されます・・・・ハイビジョンテレビのSD→HD変換でもそうですが、整数倍拡大でないとぼやけて画質がかなり劣化するんですよね。だから2倍拡大できるように液晶の解像度を854x512としたわけです。実際の3DSではこの問題をどうやって解決するのでしょうか。
*左がスムージングをOFF、右がスムージングをONにしたものです・・・・左がそのまま、右がペイントソフトでスムージングしたもの
*という事を宮本さんが思い、開発スタッフ一同試行錯誤を繰り返した挙句現在の形になったのです・・・・適当な嘘こいて本当にすいませんでした
*3Dポインティング機能・・・・カメラの前の指の距離で空間的にポインティングを行うというこの仕組みですが、そもそも普通のカメラレンズだとそんな至近距離に指を近づけたらピントがあわずぼけて認識できないのではないでしょうか。至近距離にピントがあうレンズだと逆に普通の景色や人撮影時に焦点があわずぼけそうです。実際にやろうとしたら右のレンズについては焦点距離を変化させる機能を搭載する必要があります。あと指先の認識精度を上げるためには、指先にマーカー(球)をはめるというようなこともしないといけないでしょう。
*PCとUSBケーブルで接続し・・・・もちろんこの架空のUSBケーブルの先は何もつながっていません
*液晶画面には私の手が映ってますが、手に何か棒みたいなものを持ってるのが確認できますよね?実はこの棒、実際に存在するわけではなく3DCGなんです・・・・そこらにあった掃除機のアタッチメントの棒を握ってるだけです
*棒の表示をOFFにすると一瞬で消えました・・・・棒を床に置きました
*このゲーム機では二つのカメラで撮影した二枚の画像をリアルタイムで解析しながら、画像に奥行き情報(Z値)を付加させることができるようになっています・・・・今の携帯ゲーム機に載せられるクラスのチップでリアルタイムに画像を解析してピクセル単位で奥行き情報を付加させる(しかも左右二枚の画像に)というのは難しいんじゃないでしょうか。できれば面白いですが。
*キングスフィールド・・・・新作はいつ出るんでしょうね?PS3とxbox360マルチでPS2のIVよりグラフィックが大幅にパワーアップした新作を出してもらいたいです。DLCで追加エリアやモンスターも配信したりして。SCEの許可を得てデモンズソウルに使った背景オブジェクトやテクスチャをアレンジして再利用すれば、多少は製作コストをおさえることができるんじゃないでしょうか。
*四角スイが机の上の本や雑誌の奥や手前に綺麗に合成されているのがわかりますか?・・・・背景も四角スイも3DCGなので楽勝でした
*キャラは合成された空間内に存在していますので、立ち位置を変えたりカメラを向けてる方向を変えれば別のアングルからその架空のキャラやペットを見たりもできます・・・・できれば面白いとは思いますが、今は処理速度的にリアルタイムでは無理でしょう。次々世代では実現できるかもしれませんが。机や床の上に二次元バーコードみたいな識別用の紙をおけば、机や床の傾きを読み取ってそこにキャラや動物をリアルタイムで合成して表示してアングルを変えて見るということは現在でもすでに実現されています。