アクオスDS6の画質評価
シャープの液晶テレビアクオスDS6が本日届いたので、今更ですがちょっとしたレビューを。
前の機種はハイビジョンブラウン管(地上デジタルチューナー非搭載)でした。
<画質について>
コントラストも高く、部屋の照明をつけてる時は黒浮きもあまり目立たず発色はかなり良いと思います。
映画ソフトを数本飛ばし見しましたが、暗めのシーンの表現力もなかなか良い感じ。
斜めから見た時も色変化が大きくないので、結構な角度から見てもそこそこ見れます。
フルハイビジョン(1080P)の番組やゲーム・映像ソフトについては、動きの激しくないシーンは前のハイビジョンブラウン管よりシャープに表示されるようになって綺麗になったと思います。
ブラウン管と違ってフォーカスぼけが無くなった上、ハイビジョンブラウン管ではドットとドットの間に隙間みたいなのが見えたのが、ハイビジョン液晶テレビでは隙間がほとんどなくなって映像がよりクリアに表示されるようになりました。
逆にそのせいで輪郭部や色差が大きい部分のジャギーもハイビジョンブラウン管時代よりも目立つようになりましたが…。
静止画や動きの激しくないシーンはクリアで綺麗になったのですが、動きの激しいシーンはやっぱり液晶だと残像によるぼけが発生してハイビジョンブラウン管時代よりぼけた感じになったと思います。
動画をよりクリアに表示する設定にしても多少改善される程度で、ぼけはやはり目立ちますね。
720Pのゲームなどもだいたい似たような傾向です。
720Pは引き伸ばされるので多少ぼけますが、字幕とかは以前のハイビジョンブラウン管時代よりクリアになって視認性が良くなりました。
SDソースの番組・ゲーム(PS2)などは、ソースによって変わります。
実写系の映像はぼけがひどくなりました。
静止画の時点でぼけが悪化しており、動きの激しいシーンではさらにぼけます。
1080P化する際のアルゴリズムが前のハイビジョンブラウン管に搭載していたやつより劣っているように思います。
レコーダーで録画した番組のうちDVD-Rにダビングしたものや、セルのDVD映像ソフトの場合はテレビ側で1080P化するよりもPS3などの優秀なアプコン機能を搭載したプレーヤーで1080P化して表示した方がはるかに綺麗ですね。
PS3で「2X」モードにして表示して観ましたが、これだとぼけも少なめでそこそこの画質で見れるので、これからはDVD-RやDVDビデオはPS3で見る事になりそうです。
でもレコーダーでは主にDVD-RAMで録画しちゃってる(しかも昔はカートリッジ式のDVD-RAMに録画してた)のでDVD-RAMの読めないPS3では再生できず、大半のSDソースは今までと違って眠い画像で見る事になりそうです。
(レコーダーにも1080P化する機能がついているものの、こっちのスケーラーの性能もTVに搭載されているのと同じ程度で眠たい絵になります。)
アニメは色の強弱がはっきりしてるおかげかSDソースのでもまだなんとか許容範囲内ですが、実写系の番組は上記のような感じで画質は前のハイビジョンブラウン管でアプコン表示していた時より大きく劣化してますね。
SDソースの画質はかなり劣化して表示されるようになったので、ハイビジョン放送をそのままの画質でディスクにダビングできるBDレコーダーが欲しくなってしまいました。
テレビのチューナーで地上アナログ放送を見たのですが、ハイビジョンブラウン管でアナログ放送を見ていた時よりも滲んだぼけた映像になっていて細部の表現力が落ちてます。
まぁ前の機種はアナログ放送しか見れなかったのですが、今回からいちいちレコーダーを起動する事なくすぐにハイビジョン番組が見れるようになったので、その点ではTV放送の画質は向上してる(ただし動きが激しくないシーンに限る)と言えるでしょう。
ただ、もうアナログ停波まで二年を切っているのに、デジタル放送ではいまだに大半のCMや番組の一部がSD放送だったりするのが気になりますね。
前の機種よりSDソースの画質がひどく悪化してるせいで余計ハイビジョン放送部分との落差が目立つようになりました。
こんな状態で本当に2011年7月にアナログ停波できるのやら?
一方同じ480iや480Pのソースでも、ゲームの画面などはやけにドットが強調されたクリアな絵になります。
搭載している映像エンジンの傾向でしょうか?
(色差がはげしくない部分はぼかして、色差がはげしい部分はより強調しているみたい?)
ドット絵のゲームは良いのですが、PS2の3Dゲームのうちアンチエイリアスのかかっていないゲームはジャギーがすごい目立ってかなり汚くなってしまいます。
アドベンチャーゲームなども絵の「ドット感」が強調されて残念な画質になりますね。
映像設定の「画質(シャープネス)」を下げてぼけさせると、滑らかになるというより眠たい絵になります。
<遅延について>
このDS6は通常の遅延が2.5フレーム、ゲームモードにすると1.5フレームらしいですが、通常の2.5フレームではゲームプレイ時に操作が重くなって操作感が結構変わります。
急な入力を要求されないアドベンチャーゲームやRPGなどならともかく、アクションゲームや格闘ゲーム・シューティングゲームなどでは個人的には遅延が1.5フレームのゲームモードでないとプレイできたもんではないと思いました。
シューティングとかだと2.5フレームの遅延では自機が泥の中にはまったかのようにずぶい操作感になります。
画質とか遅延に関するおおまかな感想はこんなもんです。
SDソースの画質劣化(ぼけ)が特に残念ですね。
ただ、将来的には超解像チップを搭載したBDレコーダーを買う事になるので、DVD-RAMに録画した番組はそっちで見れば今よりましな画質で見れる事になりそうです。
DVD-Rに録画した番組やDVDビデオはPS3で高画質にアプコンして再生できるのでこっちは大丈夫です。
前のハイビジョンブラウン管だとアナログ放送を録画したものでもまだ見れた画質になっていたのでBDレコーダーの購入を先送りしていましたが、このDS6だとSDソースがかなり汚くなってしまうので、BDレコーダーがやっぱり欲しくなってしまいました。
東芝が早くまともなBDレコーダーを投入してくれたらいいのですが。
もうプレイリスト編集はあきらめて松下機を買ってしまうのもありでしょうけど。
PS2のゲームはぼけるというより「ジャギーがより強調された」という感じになっていたのが意外でかつ残念でした。
ゲームの場合は映像ソフトみたいに「超解像チップを搭載したプレーヤーを買い足せばいい」というわけではないので、この点についてはもうあきらめるしかなさそうです。
ゲームプレイ時の操作感についても、入力の激しいゲームでは遅延が2.5フレームくらいでも結構目立つので、ゲーム用途でテレビや液晶ディスプレイを購入する人はできるだけ遅延の少ないモードを搭載したのを購入した方が良いと思います。
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