自分の部屋はコミックス専用の本棚(いずれも高さ2mくらいで固定式)が4つありますが、すでに大半が埋まってしまったため、昨年秋頃、下部にローラーの付いた移動式の本棚を新たに1つ購入しました。
高さが190cm・幅40cmくらいとなっていて、両面から収納できる事もあって、コミックがだいたい320冊くらい収納可能となっています。
これでまた何年かはもつだろうと思っていたものの、いろいろ買ってるうちにすでに1/4近くが埋まってしまいました。
つまらない本なら売ればいいけど、大半が「また読みたい」と思うもののため、売る事もできずにじょじょに漫画にスペースをとられていってます。
常々思いますが、やっぱコミックスは場所をとりますね。
最近では、置き場所の都合で「これ以上いろいろな漫画に手を出すのはまずい・・・」という事で、心理的にストップがかかり、新規の漫画を買うのがためらわれるのが正直なところです。
書籍のデジタル化が進めば、一気にこの場所取り問題も解決すると思うのですがね。
現在ebookjapanというところで、コミックがデジタル化されて販売されています。
価格は実際のコミックより2割ほど安く、1巻あたり30MBバイト程度となっており、例えば全20巻のコミックスでもたった1枚のCD-Rにバックアップできます。(ebooksjapanの場合、メディアにバックアップがとれるようになってます。コピーワンスプロテクトとはえらい違いですね。ただし、こっちもプロテクトでちょっと問題もありますが・・・それは後述。)
ちなみにCD-Rでなく、DVD-Rなら、もっと入りますね。
実際のコミックスと違い場所をとらないのが好評なのか、そこそこ売れてるようです。
ただ、解決しなければいけない点もいくつかあると思います。
1.メディアにバックアップがとれるものの、基本的にダウンロードしたPCでしか見れない。
OSの再インストール時や、新しいPCに買い換えた時は、いちいちサポートの助けを借りてプロテクト情報の書き換えをしないといけないです。(サポートがいつまでも続けばいいけど、サポートがなくなった時は、購入したマンガが全て読めなくなるおそれがあります。まぁ、何十年も先の話だと思いますが。)
2.画像の解像度が低い。
ダウンロードの容量を小さめにするためか、見開き2ページを1200x1000くらいのドットで表示しています。
そこそこ読めるとは思いますが、正直若干絵がぼやけた感じですね。
3.ビュワー(漫画閲覧用ソフト)の操作性があまり漫画を読むのに適していない。
自分の環境では1024x768で表示してますが、この解像度で画面内におさまるように縮小表示させると、文字が結構見づらいですね。
そのため、画面から多少はみだすくらいに拡大していますが、この際ページはマウスの左ボタンドラッグで移動させながら読まないといけなくなっており、これが結構つらいです。
ページは見開き2ページが一体となっており、まず右の方のページを読みながらマウスでページをずりずりと下へ移動した後、左の方のページの上部までいちいちドラッグで移動しないといけない。これがかなり萎えます。(なんで右のページの下の方に、左の方のページの上部に一瞬で飛ぶようなボタンを配置してないか甚だ疑問が・・・)
さらにひどい事に、見開きページの左下まで読んだら、ページの左の方にある次のページへ移動するボタンをクリックしてページをめくるのですが、ページをめくった後にいちいち右上までページをまたずりずりとドラッグしないといけなくなっています。(これは、ほんと「はぁ?」な仕様です。)
このビュワーを開発したところって、実際にこれで漫画を読んでないんでしょうかね・・・。
はっきりいって操作性悪すぎです。
1・2・3のこの3点が改善されれば、デジタルの方で書籍を買う人がもっと増えるかもしれません。
1については、サポートがこの会社1社ではなく、集英社や小学館、講談社など、大手出版社が合同して運営をすれば安心感があり、「もしかしたら購入した漫画が将来的に読めなくなる事があるかも・・・」という恐れもなくなり、じゃんじゃん購入に踏み切れると思うんですがね。
2の解像度については、スキャナーを持っているのでどれくらいの解像度なら満足できるか漫画雑誌をスキャンして実験してみたところ、だいたい現在の縦3倍横3倍程度(3600x3000)は欲しいと思いました。
これ以下の解像度だと、トーンの点々がぼやけてモアレとかになってしまいますね。
3600x3000の解像度の画像データを、1024x768の解像度のモニターで見開き2ページの半分(つまり1ページ)の横幅が画面の横幅一杯になるようにして表示させると、かなり描画の線も生々しく表示され、雑誌を読んでるのと大差ない品質で読めるようになります。
(見開きを使った大ゴマなどのある漫画はのぞく。)
ちなみに「マンガミーヤ」という漫画専用のビュワーを試したのですが、このビュワーはかなり快適ですね。
基本はマウスのホイールボタンで画面を上下に移動させる事ができ、さらに操作性をカスタマイズして、キーボードの「←」で次のページ、「↑」で画面の右上に移動、「↓」で画面の左上に移動、「→」で前のページへ移動するようにすれば、ほんとに快適にすいすいと読んでいく事ができます。(マウスとキーボードの併用になりますが)
ebookjapanのビュワーもこれくらい快適に読めるように改善されればいいんですがね。
データ容量的には、見開き2ページが3600x3000の解像度の場合、圧縮すれば4MB程度となり、コミックス1冊分(200ページ)では400MB程度となります。
25GBや50GBある「データ用ブルーレイメディア」や「データ用HD DVDメディア」なら、数十冊がたった1枚のメディアにバックアップできます。
例えば25GBのメディアでも約60冊のコミックスのデータが収録可能となり、今まで60冊分のスペースが必要だったのが、たった1枚分のメディアスペースで済みます。
びっくりするくらいのコンパクトさです。
「漫画は場所をとるからあまり買いすぎないようにしないといけない」という悩みから完全に解放されるでしょう。
もちろん、「漫画はPCの前に座ってでなく、寝転んで読みたい」といった人もいるでしょう。
そういう人には、携帯型端末や、将来的にはペーパーディスプレイなどの進化と普及により、こういった要望も解消されていくと思います。
(ちなみに、現時点でもebookjapanで購入したデジタルマンガは、シグマブックという携帯型端末に移動して、通勤通学途中などでも読めるようになっています。)
そう遠くない未来、漫画はダウンロードして購入し、小型HDDや次世代のチップ型メディアにバックアップもでき、ペーパーディスプレイでどこでも気楽に読める・しかも漫画の収納にスペースをとられる心配もなくなる・・・という時代が来るかもしれません。
紙をめくる感覚がなくなるのは寂しいかもしれませんが、デジタルデータならあまり場所をとらないというのは、個人的にはすごい魅力です。
(うちの部屋が漫画で埋まるのが先か、デジタル化が進んで、逆に漫画にスペースをとられなくなるのが先か・・・・)