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12/01/2004

おすすめ漫画:無限の住人

無限の住人 (13)

無限の住人
著者:沙村広明(月刊アフタヌーンで連載中)

●この作品の特徴●
「時代劇剣劇アクション」「画力が高く絵で魅せられ、ストーリーでも惹きつけられる」「登場するキャラクター達が魅力的」

●注意事項●
題材が題材なので斬ったり斬られたりするシーンが結構あります。
(一部のシーンをのぞいて比較的グロくはない描写だとは思いますが。)

 

漫画は絵が全てではないので、画力が低くてもストーリーが面白いなら名作となりえます。
逆に、画力が高くてもストーリーがつまらないと駄作となってしまいます。

ストーリーが面白く、画力も高いなら、言う事はないでしょう。

「無限の住人」は、このタイプ(ストーリーが面白く、かつ高い画力で絵でも楽しめる)の漫画だと思います。

(といっても、最初の数巻は、デビューしたてならではの画力となってますが・・・。巻を重ねる毎に画力がどんどん上がっていき、熟成された現在では「神」レベルの画力となっています。・・・いや「神」はちょっといいすぎですが・・・。)

下書きとペン入れが同居したようなタッチは、独特の味わいがあります。
(時々アフタヌーン本誌では本当に下書きが載る事もあるけど・・・。コミックではきちんとペン入れされてますが。)

血仙蟲という虫を寄生させられ不死身の肉体をえた万次(まんじ)は、逸刀流という組織に親を殺された凛(りん)に用心棒として雇われ、逸刀流の面々と死闘を繰り広げていきます。

高い画力によって繰り広げられる決闘シーンは爽快だし、ストーリーも二転三転して、どんどん先が読みたくなっていきます。
絵と物語の双方でグイグイと読ませてくれます。

正直自分はテレビの時代劇はあまり好きではありませんが(むしろ苦手な方)、この漫画は素直に読んでいて楽しいです。

また、ストーリーの面白さはもちろんですが、登場する人物達(主人公の万次と凛の二人はもちろん、敵である逸刀流の凶、乙橘槇絵、果心居士、逸刀流と敵対する無骸流の百琳、偽一、尺良などなど)も実に魅力的に描かれています。

特に最初は敵として冷徹に描かれていた逸刀流の頭首・天津影久も、物語が進むにつれて人間らしさが描かれ、親しみが湧いてきます。

ストーリー、絵、キャラクターの魅力の3点で読ませてくれる漫画だと思います。
未読の方で興味を持たれた方は是非一度読んでみる事をおすすめします。

 
 

あと物語とは関係ないのですが、この作品を連載しているアフタヌーン本誌で行われた無限の住人キャラクター人気投票では、たった一人が一人のキャラクターに800票近くも送って無理やりそのキャラを一位にさせるという微笑ましいエピソードが。
作者もきちんと個人票という事を知っていた上でカウントするという、懐の広さを見せつけてくれました。
(二位との得票数差が670票もあり、ぶっちぎりの一位って・・・・。)
おまけに、送られた800通におよぶハガキは束にして、側面にその一位になったキャラを描きなぐって送り返すという事まで。

・・・というように、わりと悪ふざけが好きな作者でもあります。
(無限の住人でもコミックス裏表紙のカバー内で暴走してます・・・。本編がシリアスな時でさえ・・・。)

「無限の住人」では比較的お笑い要素をセーブして描いているようですが、リミッターを外して全開の沙村広明を見たいなら、単行本の「おひっこし」(全1巻)も読んでみる事をおすすめします。

おひっこし―竹易てあし漫画全集

あと、プレイステーション2の「どろろ」ではキャラクターデザイン・イラストレーションで参加もされてます。
こっちも良かったら一度プレイされてみてください。

どろろ
どろろ

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