製作メモ:稜線の輪郭線について
コミックスタジオ向けの3Dモデルを作成するための製作メモです。
今回は稜線の輪郭線について
3DCGソフトのshadeで上記のような六面体を作ったとします。
(ポリゴンメッシュで製作)
このデータを「3D下書き機能」用に読み込むと・・・
六面体の外側部分の輪郭線は表示されますが、内側の稜線の部分の輪郭線は表示されません。
(あと、シェーディングも若干おかしい事になっています。)
「3DLT」では輪郭線の検出精度を調整して、内側の稜線の輪郭線も描画できるようになるかもしれませんが、「3D下書き機能」では輪郭線の太さは変えられても、検出精度は調整できないため、 上記のように作画の際に必要な情報が欠落してる場合があります。
そのため、内側の稜線にもきちんと輪郭線を表示させる場合は、パーツを分割する必要があります。
六面体の面一つずつをパーツわけすると上記のように内側の稜線部分にも輪郭線が描画されるようになります。
コミックスタジオ用に3Dモデルを作る場合、「この部分にはきちんと輪郭線が出て欲しい」という時は、パーツを分割して製作する必要があります。
ただし、パーツ分割にはデメリットもあります。
「陰影なし」で輪郭線を太くしてみました。
分割したパーツの接合箇所に隙間ができてしまっています。
「3D下書き機能」で利用する場合は、あくまでも作画の際の参考とするため、ペン入れの時に修正すればいいだけですが、「3DLT」機能でレンダリングした場合は、線を後で修正する必要があります。(線の太さも内側は二倍になってしまってます)
また、パーツわけすると上記のようにコミックスタジオ上でもパーツがわけて表示されてしまいます。
(この例では、shade側で「rippoutai」というパートを作り、その中に六面体の各面である「polygon_mesh」6個を内包しています。)
パーツが分割されてる場合、コミックスタジオの「3D選択ツール」で移動する時に、「六面体を移動するはずがひとつの面だけをドラッグして移動してしまう」という事態が発生します。
六面体を移動する場合は、全ての面を内包するパート(この例では「rippoutai」)を選択した状態で、プロパティウインドウの右側のスライダーを調整して移動や回転を行ったり、あるいはマニピュレーターで移動してもらうという手順を利用者の方に取ってもらう必要があります。
(「マニピュレーターの矢印をドラッグするはずが、面をドラッグしてしまった・・・」というミスも発生したりします)
なお、shade上の階層構造(パートやオブジェクト)はそのままコミックスタジオに反映されるようで、lws形式のファイルと同じく、shade形式のファイルでもコミスタ上で「一部のパートやオブジェクトだけを非表示にする」という事が可能となっています。
オブジェクト名あるいはパート名の左にある青い立方体をクリックして「表示・非表示」を切り替え可能。
上記は、面の一つを非表示にした例です。
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